2021初の対外試合ロッテ7-0広島

Last Updated on 2021年2月20日 by wpmaster

2021スプリングキャンプ初の対外試合が行われ、ロッテに0-7と完封負けした。主力が出ていないので、勝敗自体はどうでもいいが、アピールしないといけない若手の内容が総じて良くない。
広島東洋カープの場合、打撃面に関しては、鈴木誠也、小園を除くと主力も大したことがないのだが、その主力との差が大きいことを再認識させられた。

田中法彦、コルニエルの投球

投手は、ファストボールも抜く変化球も脱力して投げることが重要である。しかし、田中法彦は、抜く変化球を投げるとき、前足のスパイクの外側で地面を蹴ってから投球肘を下げる。前膝をゆったりと下す間ができ、前肘と前膝が併進してから、投球肘が追いかける。投げる方の指先をしならせる間ができない。後ろ肩も残らない。投球腕の前腕部が脱力できていない。田中法彦自身の腕の振りがドアスイングで、打者が着地位置を探る間ができる。ファストボールを投げるときは、後ろ足に軸ができるから、投球する方の手の指先がしなる間ができず、脱力して投げられない。

予備動作前のセットアップの段階では、後ろ足のエッジのかけ方はインエッジで間違いではないが、コルニエルの場合、クイックモーションで投げると、後ろ足のスパイクの内側でエッジをかけたまま、前肘と前膝が併進する。クイックで投げないときも後ろ肩が残らない投げ方であるが、クイックモーションで投げると、更にその投げ方に拍車がかかる。ファストボールを投げると、ボールを引っ掛けたり微妙にジャイロ回転がかかる。再三言うようにリリーフとしては厳しい。

遠藤は、ヒールアップしてから前膝を下したとき、右肘を逆Lにしたときと、2段階で前肩が背骨の方に入る。右手の指先がしならない。

落差の大きいツーシームは、右腕前腕部を回内して指先をしならせないと人差指と中指の間からボールをスッポ抜くことができない。藪田がこのボールを試合で投げるレパートリーに加えることは藪田の投球にプラスになると思う。

島内のシュート回転は、右肘の推進前に、左腕前腕部の回内が解けるのが原因である。予備動作前のセットアップのとき、前肩はオープンにできている。予備動作前の右足のエッジのかけ方、左足のウェイトのかけ方を変えれば、右肘のヒッチ、後ろ足のキック、前足のキックの順で始動していた投げ方に戻る。シュート回転もしなくなる。

石原貴規のスローイング

投手田中法彦のとき、石原貴規は、横に傾いたまま、二塁に送球したが、ヘッドステイバック(頭が後ろに残っている)しているので、ワンバウンドしたり、高目に外れたりしにくい。捕手の二塁送球についても、前のめりになっている方が二塁送球をアウトローにワンバウンドさせたり二塁送球がインハイに外れる。二塁走者がハーフウェイで転倒したりすることもあるが、偽投ではなく実際に投げることにより、二塁到達後静止せずに三塁に向けてスタートを切られないというメリットがある。

林晃汰の打撃

私は、メディアに雇われた記者や大多数のブロガーが絶賛する選手でも、自分が見てこれはダメだと思ったらディスる、逆にメディアに雇われた記者や大多数のブロガーが酷評する選手でも、コイツは見どころがあると思ったら、価値を高く付けている。これまで、大資本メディアに雇われた記者や多くのブロガーに希望の星という扱いを受けてきた林について、私は価値を低く付けてきた。
投球をこすって捕手の後ろにファウルを打つということは、少なくともインサイドアウトで振れていること。
河田は、「せめて捕手の後ろにファウルを打て」と林を酷評したが、合せただけのスイングで逆方向にファウルを打つということは、インサイドアウトで振れておらず、ドアスイングで打っているということである。
手首をコックしてからトップポジションに戻すこと自体ロスなのであるが、前肩が背骨の方に入る。そこから、西川はヘッドが立つのだが、林はヘッドが寝たままスイングし始める。林は、振り(左肘の推進)がトロいので、流すことやヘッドを運ぶことすらできていない。ヘッドが手首のラインを超えない。2017シーズンの野間よりも遥かに酷い。ロッテの左翼の岡に三塁線寄りにポジション取りされても文句は言えない。
この試合だけでなく、矢野は、インサイドアウトスイングではなくドアスイングでファウルを打つ。
大森も1本安打を打ったが、未だ、良いときと比べると、ストライドが広くボールの内側(捕手寄り)を打っている。
羽月は、ガイドハンドの親指がしならないから(インサイドアウトで振れていない)、ヘッドが手首のラインを超えない。打球が失速する。
堂林は、予備動作がなく、後ろ足に軸ができてしまい、前肩が背骨の方に入る部分が修正できていない。

大森穂の走塁

矢野の中前安打で、大森が本塁でアウトになった場面
2塁走者は、アウトカウントが1つでも取られていたら進塁が優先である。遅くとも、打者が前膝をブロッキングした瞬間までには、スタートを切っていないといけないだろう。当方だって、何も1から10まで、河田の言っていることを否定しているわけではないのである。
この試合に限らず、大森も、スタートを切る前に右足をすり足で背骨の方に引く。前膝を開いてから、左肘を振る。右足に軸ができないから、左足の一歩目が遅れる。野間や田中広輔ほど走路が外側に膨らまないが、ハーフウェイでヘッドステイバックしない。次のベース近くでヘッドステイバックする。
只、三塁での特守で曽根がトンネルした件については、背骨より右側で捕球しているわけであるから、曽根は、今までやってきた守りを継続していけばいいだろう。