Last Updated on 2020年8月13日 by wpmaster
広島の打者は、中日先発柳を打てず、完封を阻止したに留まった。先発クリスジョンスンは、5回1/3で降板、菊池保則のフィールディングのミスで点差を広げられた。
中日先発柳裕也のピッチング
柳は、右足踵でプレートを踏み、前肩はスクエア、骨盤は直立、上体を後傾し構える。右足踵で地面を蹴ってから左足スパイクの内側で地面を蹴る。投球肩を前肩よりも下げる。前肩はスクエアになっている。2回目に前膝を上げる前に右足小指球にウェイトが移る。2回目に前膝を上げたとき、前肩を少しオープンにする。右足踵で地面を蹴り、投球肩を前肩よりも下げているところは維持している。1回目に前膝を上げてから右肩を担げばローテカフにかかる負荷を軽減させることができるが、二段モーションにより、ローテカフにかかる負荷が増す投げ方になってしまっている。左膝を真下に落としたときも右足踵で地面を蹴れている。投球肩も前肩よりも下げている。「く」の字を作ったときに、右腕前腕部を回内し、右手首を地面方向に引っ張って投球肩を前肩よりも下げる幅を広げる。右腕は骨盤の僅か手前で止める。左足首を底屈して踏み出す。右肘を逆Lにしたとき、右足のスパイクの外側で地面を蹴る。右肘をつまみ上げたときに、右足の拇指球と小指球にウェイトが移る。前足首を背屈している。左腕前腕部の回内は解けるが、左肘は未だ推進させていない。右腕前腕部を回内しているが、右肘が沈む。投球肩は、前肩よりも下にある。右腕上腕部が外旋しながら、前肩を投球肩よりも下げていく。リリースの瞬間、前膝が突っ張りきらない。
6回裏、柳は、76球目、リリースの瞬間、右腕上腕部が凹み、チェンジアップをワンバウンドさせる。
大盛は、前膝を上げてから後ろの股関節を外旋するので前肩が背骨の方に入る。右足のスパイクの内側の拇指球寄りにウェイトがかかり、ストライドが広がる。引手主導のドアスイングで空振り三振
4回裏、西川は、42球目、インロー(左打者のアウトロー)のチェンジアップ129キロを打って左翼に二塁打を打つ。これがチーム初安打となる。
しかし、この西川の打撃は、右腕上腕部が背骨の方に入る。引手主導のスイングで手首を返さないから野手の間に落ちただけの内容のない打撃
ピレラは、44球目、アウトハイのカットボール133キロに対し、右股関節を外旋してから左足小指球で地面を蹴る。しかし、前膝が二段モーションになる。僅かに右足が踵体重になる。右足の拇指球にウェイトが移り、左足首を底屈したときの右肘のヘッドの外の張り出しがピレラにしては小さい。前足の着地位置を探らず前足をストレートに真下に落とし、インサイドアウトで振っているが、一直に終わった。ハードラックではないのだ。
鈴木誠也は、2回裏、21球目、アウトローのカットボール137キロに対し、ヘッドをボールの外側に入れて三ゴロを打つ。
鈴木誠也は、全打席通じて、割れができていない。
5回裏、會澤は、63球目、アウトコースベルトの高さのカットボール134キロを打って右前安打
この會澤の安打も、引手主導のスイング。
8回裏、菊池涼介は、100球目、真ん中低目のカーブ117キロを打って左翼塀直撃の二塁打を打つ。これがチーム唯一の打点になす。
菊池涼介は、全ての打席で前肩が背骨の方に入るドアスイング。菊池涼介のドアスイングは、堂林のドアスイングよりも深刻である。8回の左翼塀直撃のスイングも後ろの股関節で引き付けて打てておらず、ドアスイングだから本塁打にならない。
クリスジョンスンのピッチング
クリスジョンスンは、前回登板からブルペンでの投球を経て、休養を縮めてから日付けすると前回登板から中5日で登板。
先発クリスジョンスンのボールを受けるのは會澤。クリスジョンスンは、フィジカル損傷及び投球動作が原因であるから、誰が捕手でも結果は同じであると述べてきたので、會澤が先発捕手であることに異論はない。今季のクリスジョンスンは、ローテカフにかかる負荷が増す投げ方になっているので、労働力を再生産できているか。
クリスジョンスンは、60球目、左足の小指球で地面を蹴る。右足の踵で地面を蹴ってから、右足踵で地面を蹴る。投球肩を前肩よりも下げる。左肘をつまみ上げたときに左足の小指球でウェイトが移る。リリースの瞬間、右足の外側のラインがO脚になる。左肘が右股関節の前に出ていかない。左腕上腕部が凹み、アウトローのマウンドから本塁間の芝が植えてある部分に、ナックルカーブ122キロをワンバウンドさせる。投球動作が酷すぎる。
クリスジョンスンは、ここが限界だろう。
クリスジョンスンは、95球目、左足の小指球で地面を蹴る。右足の踵で地面を蹴ってから、右足踵で地面を蹴る。左股関節の外旋が遅いのだ。「く」の字を作ったときに右足踵にウェイトを更にかけ、投球肩を前肩よりも下げる。左肘をつまみ上げたときに左足の小指球でウェイトが移る。リリースの瞬間、右足の外側のラインがO脚になる。骨盤の回転と投球腕の楕円運動の誤差が大きいダブルプレーン投球。真ん中高目にフォーシーム143キロが外れ、押し出しの四球で3点目が中日に入る。
菊池保則のフィールディング
菊池保則は、相手打者がヘッドアップさせて打ったゴロに対し、前膝の前に前肩が出る。前肩を開いて打球の正面に入り、引手主導でボールを捕まえる。すなわち後ろの股関節の外旋ができていないのである。投球肘が前に出るのが、前肩が開いてからだから、ガイドハンドでボールの軌道を捕まえられない。ボールを握れない。実況アナは焦りであるというが、100%技術面の問題。この前もバント処理で同じことやったし、この人、カープファンの間ではフィールディングが上手いとされているが、フィールディング下手だわ。
総括
主力が打てないときには、それ以外の選手が打ってカバーしないとロースコアの接戦で勝ち越すことができない。
広島の若手で求められるのは、引手主導で振る打者や、ヘッドをボールの内側に入れて合わせた飛球やボテボテのゴロを打つ打者、ヘッドアップしてハーフバウンドのゴロを打つ打者ではない。ガイドハンドの推進より先に前肩を開いてするバント安打や、走打ちの選手ではない。押手主導のインサイドアウトスイングで差されて内野の頭を越える打球を打てる選手である。これは、足の速い選手も同じである。現在の広島に必要なのは、大盛や羽月のような選手ではない。宇草、林、中神でもない。宇草は、何度も言うように、前肩が背骨の方に入るドアスイング、且つ、軸足移動が右投げ左打ち。
カープファンが待望するファームで4番を打つ林もドアスイングであり、インサイドアウトスイングができていない。敷衍すると、右足小指球で地面を蹴ってから左の股関節を外旋する。右腕上腕部が背骨の方に入り、続いて右肘が突っ張る。ストライドが広すぎる。
中神は、會澤と同じく、左足小指球で地面を蹴ってからも右股関節を外旋しない。右足のスパイクの内側でエッジをかけて両足を前に運ぶので、左足首を底屈したときに右肘がヘッドの外側に張り出さない。
スイングをいじられる前の小園は、前肩が前後左右に動かなかった。元のスイングに戻せば、即一軍でやれる。
肉体に負荷がかかる体の動きをしている選手のスイングを修正するのは、容易ではない。広島の若手を見る限り、広島の将来は、明るいかというと、暗い。二軍の打者では、小園、持丸、木下、石原貴規以外は、「何でこんな選手獲るんだよ」という選手ばかりだ。オールドファンが、弱い犬ほど良く吠えるが如く、巨人資本を批判する姿が想像できる。
ドラフトで野球の動きの土台のできているアマチュア選手を獲らないと巨人に益々引き離されるだろう。