Last Updated on 2020年6月10日 by wpmaster
オープン戦は、個々人の課題をピックアップし、課題クリアの糸口を探る必要がある。労働力を温存しておけばいい。
プレシーズン2引き分けを挟んで12連敗であるが、レギュラー当確の選手は、ヘラヘラ笑っていればよい。
藪田和樹のピッチング
藪田は、15勝を挙げた2017シーズンと比べると、右肩関節の外転前(右脇を空けること、右肘をつまみ上げる前)に投球肩を前肩よりも下げる幅が小さくなった。
前肩は打者に対しスクエアにできている。
故に、右肩関節の外転のときに、右膝が右足のつま先の前に出る。右足の拇指球に体重が移り、右膝が内に入る。すなわち、右股関節で地面を二塁ベース方向に蹴れていない。右肩関節の外転とシンクロして前肩が開く。
左膝と左膝を並進させたときに左足が2017シーズンに比べインステップする。右肘の推進より先に前膝を開いてやらないと右肘が出ていかない。
加速距離が短くなる。いわゆる右腕前腕部がしならない。リリースの瞬間に左膝が屈曲する。バッティングで言うと泳いだ状態で投げている。
ボーアは、前膝で地面を蹴って右の股関節を引っ込める。ヘッドステイバックしてスイングした打球は、右翼棒に直撃する本塁打となる。
藪田は、このままでは、一軍では、先発でも中継ぎにも通用しない。改善策としては、右肩関節の外転前に波動を作って2017レベルにまで投球肩を下げる。右股関節で地面を二塁ベース方向に蹴り、更に縦の動きを加えて右足の拇指球に体重を移すという横の動きを削ることである。
遠藤淳志のピッチング
遠藤は、ワインドアップを用い、相変わらず始動のときに踵体重であり、両腕を解いたときに投球肩を下げない。
テイクバックが未だ背中の方に大きい。しかし、右肘を逆Lにしたときに投球肩を従来より若干下げた。これにより右股関節で地面を二塁ベース方向に蹴れるようになった。左膝のスクラッチが一岡同様迅速になり左足のインステップが小さくなった。
昨シーズン、遠藤は、リリースの瞬間に左膝が屈曲していた。
本人も語っているが、今回の練習試合では、リリースの瞬間に左膝で地面を蹴れるようになった。右股関節の外旋を修正できるので右腕前腕部が立つ。右腕を縦に振れる。リリースの瞬間からフォロースルーへにかけての一塁側へのタンブルが昨シーズンよりも大きくなった。右足のターン率も高まった。
しかし、最後のイニングは、左膝の蹴りがリリースした後になり、瞬発力が下半身に吸収されてしまった。
昨年よりは成長しているが、一シーズン先発ローテで回れるレベルには到達していない。クローザーにするには弱い。遠藤の先発起用には賛成。
ソフトバンクから新加入スアレスのピッチング
ソフトバンクから加入したスアレスは、左膝を上げたときに右足小指球に体重をかけ、右愛氏踵がわずかにヒールアップする。
両腕を解いたときに投球肩を前肩よりも下げる。右足は踵寄りに体重を移していく。前肩は打者に対してスクエアにしている。左膝は外国人投手としては内に入れている。上体は、二塁ベースのわずかに右にヘッドステイバックする。
右多裂筋は外旋したままだが、右肩関節の外転のときに右足小指球に体重が移る。右足踵が地面を離れCアーチが崩れる。上体と下半身の捻転差が一塁方向右に広がる。左足のインステップの度合いが右投手としては大きい。引手である左腕前腕部の回内が解ける。
リリースの瞬間に左膝で地面を蹴って左足首を背屈。左膝が突っ張りヘッドステイバックは大きい。しかし、右腕前腕部のレイバックの角度は、25°前後でオーバーハンドの投手としては並み。リリースからフォロースルーにかけての一塁側へのタンブルが大きい。右足のターンは両足がクロスする。
スアレスは、球速表示はハイスコアであるが、右腕前腕部の回内、右腕上腕部の外旋までの間に体軸に横の動きが加わるので、打者は、ヒッチさせて右股関節を外旋する間ができる。広島打線が攻略できない投手ではない。
新外国人エドワーズのピッチング
エドワーズは、始動のとき若干右足か踵体重。両腕を解いてから右肩関節の外転ときに右足小指球に体重が移り、前肩が徐々に開いていきCアーチが崩れる。両肩甲骨は接近するが、前肩が開き右肘でスクラッチする間が足りないので両肩がM字になる。
リリースの瞬間に左膝が突っ張り左足首を背屈。しかし、右膝が外側に飛び出す。両股関節をぶつけることができない。
4試合連続本塁打中のメヒアは、この試合は無安打。メヒアの場合、本塁打を打ったときも凡退したときも左足首の底屈のときにヘッドステイバックが大きくてヘッドの加速距離が長くなるのではなく、ヘッドステイバックが小さい。ヘッドが寝て頭とバットのヘッドの挙rが離れている。腰にヘッドを巻き付けるように振っている。ヘッドの軌道が遠回りするドアスイングなので加速距離が短い。メヒアが歯が立たないのは、ストライドを広げてボールを置くコーナーピッチングをする投手ではなく、ヘッドステイバックが大きく左足の着地から投球肘が出てくるまでの間が短い投手である。
二軍と一軍を行き来する投手は打てても一軍のレギュラー投手は打てない。
鈴木誠也は、左膝で地面を蹴って左足首を背屈、左股関節を引っ込める。ヘッドをボールの外側に入れ左膝を開きつつ、左腕拳で右手人差し指の付け根を押し戻し、ヘッドを残す。スライス回転をかけて中前安打。メヒアとの打撃のレベルの差は顕著なものとなった。