オープン戦広島10-4西武。小園海斗プロ初本塁打。

Last Updated on 2019年3月4日 by wpmaster

今の子は、更新のスピードが速い。

これは研究、努力の賜物だ。

前の記事で小園のバッティングの課題を書いたばかりだが、早速修正し、結果を出した。

この試合の本塁打は、筒香と大谷のバッティングのいいとこ取りをしたようなバッティングだ。

小園海斗のバッティング

①ステイバックの過程

先ず、次の2枚の画をご覧になっていただきたい。

上の画は、前の試合で齊藤大将と対戦したときのもの(結果は、ライトフェンス直撃の二塁打)

下の画は、この試合で武隈と対戦したときのもの(結果は、ライトスタンドへの本塁打)。

2枚の画を見ると骨盤から上のステイバックが全く違う(下の方が後ろに傾いている)。

上の画では投手がフォロースルーに入ってからステイバックを始めているが、下の画では、投手が左肘をつまみ上げ始めたときにステイバックを始めている。

下の画の方が左膝がルーズに曲がっているので右足の着地が遅れない。

トップを作る過程において重心を左足に移したときの頭の位置が違う。

前の試合では、頭が骨盤の中心線よりも前に出されている。

前の試合では、右肩が壁になってボールの軌道をふさいでしまっている。

左脇も閉まっている。

前の試合では左の股関節が外旋していないが、この日の試合では外旋している。

わかりやすく言うと前の試合では左の股関節が内股だが、この試合では左の股関節がガニ股になっている。

前の試合のようなトップの作り方では左肘の出が右膝の割れ、左股関節の内旋に遅れてしまいます。

この試合では右肩の位置を下げており、右脇も空いている。

②ステイバック以後~ミートポイントの経過

更に、次の2枚の画をご覧になっていただきたい。

上の画が前の試合に齊藤大将と対戦したときのもの

下の画がこの試合で武隈と対戦したときのものである。

前の試合では、右足を着地してからも左足のスパイクの内側でエッジをかけて左足を前に運んでいます。

これだとミートしたときに、右足に重心が移り切らずに左足に重心が残ってしまいます。

よって、右足を軸にして右股関節の外旋、左股関節の内旋、脊椎周辺の筋肉(腸腰筋)の内旋ができません。

この試合では、右足を着地してから左足の拇指球を支点に左足を右回りさせて重心を左足に完全に移して右足を軸足にして右股関節の外旋、左股関節の内旋、腸腰筋の内旋をしています。

よって、前の試合に比べ、この試合は、骨盤が横にズレて、バナナカーブが大きく曲がっています。

前の試合でも、この試合でもヘッドがボールの外側に入っています。

しかし、前の試合ではボールの上を叩いてトップスピンがかかりますが、この試合では、ボールを擦ってヘッドをボールの下に潜らせることができています。

これらの一連のプロセスの改善がフェンス直撃の二塁打とライトスタンドへのホームランの違いとなって現れました。

構えたときに両手でグリップをしっかりと握っていたら、インパクトの瞬間に、左打者の場合、左手の親指でグリップを押し込んで左手でバットを運んでいくことができません。

構えたときにしっかりとバットを握っていたらインパクトの瞬間に両手首の位置が下がってスライス回転のかかった弱い打球になります。

また、構えたときにグリップをしっかりと握っていたらヒッチやコック(私が現役選手のときは、ヒッチは怒られましたがコックは容認でした)といった予備動作ができずに、体が前に出されたり、前の肩が内側に入ったり、開いたり、また、踵体重になって振り遅れます。

一部の二軍と一軍を往復している選手を除き、小園に限らず、鈴木誠也、西川、長野を始めプロの打者は、トップハンド又は両手は、小指(選手によっては薬指も)以外は浮かせて緩く握って構えています。

野球未経験者にバットを握らすと両手でしっかりと握って構えますが、本格的に野球をやっているチーム内で、構えたときに全ての指でバットをしっかりと握っている奴がいたら笑われます。

試合経過

1回表

⑥田中広輔 右足の着地が遅れ、ヘッドが遅れる。

真ん中のストレートを打って左飛

スライス回転の左飛。

④菊池 アウトコースベルトの高さのストレートを打って遊ゴロ

レッグアップ、左足の着地とスイングがシンクロ

ボールの上を打ちスライス回転のゴロ

⑧西川 真ん中のスライダーを打って右前安打

ステップ幅広く腰が伸びる。

ヘッドが遅れて出る。

スライス回転のかかったコースヒット。

⑨鈴木誠也 アウトコースベルトの高さのカーブを打って左前安打。

ステップ幅が広くヘッドが遅れて出るが、ヘッドをボールの外側に入れ壁を作る。

⑦松山 アウトローにチェンジアップをワンバウンドさせて四球

郭俊麟は、右腕前腕部を回内してテイクバックするが、テイクバックが横に大きい。

トップを作ったときに右腕前腕部が回内しているが、右膝が内に入り左肩、左膝が割れる。

トップが浅い。

左足を着地してからの右肘が出てくるまでの間は短いが、右股関節の内旋に遅れる。

リリースの瞬間に右肘が下がる。

Ⓓメヒア アウトコースベルトの高さのスライダー130キロを打って中飛

トップが浅い。

振り下ろし直前にヘッドが寝ている。

振り下ろし始めに左肩が下がる。

ヘッドが遠回りした挙句ヘッドアップしているので、打球にスライス回転がかかる。

1回裏

⑧金子(左打席) インローのフォークを打って中前安打

踵体重右足の着地が遅れ、ヘッドがボールの内に入る。

壁を作って打つ。

⑥源田 真ん中のストレートを打って中前安打

右足の着地と振り下ろしがシンクロ。

スライス回転がかかる。

打撃の内容は良くない。

Ⓓ秋山 真ん中高目のカットボールを打ってセンターフェンス直撃の二塁打

大瀬良 右肘をつまみ上げたときに右膝が内入り、左膝が割れる。

秋山 前の試合よりトップが深く入り、ヘッドが立つ。

割れが出来ている。

骨盤の中心線に頭を置いてから振り下ろす。

ヘッドの下がりを抑える。

③山川 踵体重 左足の着地が遅れる。

腰が伸びながらもヘッドをボールの外に入れて引っ掛けて打つ。

真ん中のカットボールを打って遊ゴロ

②森 インコースベルトの高さのストレート145キロをレフト線に二塁打

森は、16球目、踵体重になってアウトローの縦のカーブを空振り

大瀬良は、17球目、トップを作ったときに右膝が内に入り、右腕前腕部が回外

ショルダーファーストで右肘の出が遅れ、最大外旋位で両胸が森と正対する。

森は踵体重になり、ヘッドがボールの内に入る。

解説は上手いバッティングだと言うが、どこが上手えバッティングなんだよ。

④外崎 インハイのカットボール141キロを空振り三振。

⑨木村  左足の着地が遅れる。

真ん中低目のストレート144キロを空振り三振

2回表

⑤安部 スウェイする。

アウトローのスライダー134キロを空振り三振

③堂林 頭が前に出されてヘッドが遅れて出る。

アウトハイのストレートを打って右飛

②石原 左足の着地が遅れ、ヘッドが遅れる。

アウトコースベルトの高さのスライダー130キロを打って右邪飛

2回裏

⑦鈴木翔平 左足踵体重→拇指球体重、ヘッドがボールの内に入る。

トップハンドの親指で手首の下がりを抑える。

真ん中高目のストレートを打って三ゴロ

⑤佐藤 踵体重

アウトローのスライダー128キロを空振り三振

⑧金子(左打席) 踵体重

インコースベルトの高さのストレートを見逃し三振

3回表

⑥田中広輔 踵体重 ヘッドアップ スライス回転がかかる

真ん中のスライダーを打って遊安

④菊池

アウトコースベルトの高さのスライダーを打って左前安打

⑧西川

真ん中のストレート139キロを打って遊飛

⑨鈴木 トップが深く入る。

昨シーズンはトップを作ったときに右脇が空いていたが、この打席では閉まっている。

ステップ幅は狭いが、スライス回転が打球にかかる。

真ん中のチェンジアップを打って一ゴロ

⑦松山 アウトハイのカーブを打って右前安打

泳ぎながらもヘッドをボールの外側に入れてライト前ヒット。

Ⓓメヒア アウトハイのチェンジアップを空振り三振

レッグアップ、左足の着地共に遅れる。

3回裏

⑥源田 右足の着地 ヘッド遅れる。

アウトコースベルトの高さのスライダーを打って左飛

Ⓓ秋山 踵体重 右足の着地とスイングがシンクロする。

真ん中低目のカットボール138キロを空振り三振

③山川 スウェイ→踵体重

アウトローのストレートを打って二ゴロ

4回表

⑤安部 スウェイ 右膝割れる。ヘッドが遅れる。

真ん中高目のストレートを打って一ゴロ。

③堂林 ヘッドをボールの外側に入れて振るが、着地と振り下ろしがシンクロしている。

インハイのストレートを打って三ゴロ

②石原 インローのストレートを打って遊ゴロ

左足の着地が遅れ、左膝の壁が崩れる。

スライス回転が打球にかかる。

4回裏

②森 右足の着地位置の探りが大きい 踵体重

インコースベルトの高さのカットボールを空振り三振

④外崎 踵体重 ヘッド遅れる。

アウトコースベルトの高さのカットボールを打ってセンターフェンス直撃の三塁打

⑨木村 スライス回転が打球にかかる。

インローのフォークを打って投ゴロ

⑦鈴木翔平 ステイバックでヘッドが立つ。 右足に軸足を移す。 ヘッドをボールの外に入れる。 フォロースルーでヘッドステイバック。

真ん中高目のストレート145キロを打って右飛

5回表

佐野泰雄(左左)が登板

⑥小園 真ん中高目のストレートを打って二塁内野安打。

ヘッドがボールの内→下に入って手首を返す。

スライス回転のゴロ。

④曽根 右足の踵に重心をかけてインコースベルトの高さのストレートをバント。

⑧西川 アウトコースベルトの高さのストレートを打って左前安打。

西川の割にはトップが浅い。

ヘッドがボールの内に入り、スライス回転のゴロ

打撃の動きに基づいた相手のポジショニングの拙さによるコースヒット。

⑨鈴木誠也 インハイ(右打者のアウトハイ)のストレート139キロを打ってライトに本塁打

ステップは狭くできているが、左足の着地が遅い。

トップを作ったとき、右脇は空いた。

振り下ろし始めに左肩が下がらない。

臍に重心を置いてから左足に重心を移し、X軸を作りヘッドのしなりを作る。

しかし、ヘッドが内に入った後に外に入る。

打球にスライス回転がかかる。

シーズン中の打撃には未だなっていない。

この打席のバッティングは完成ではない。

⑦松山 泳ぐ ヘッドをボールの外に入れてヘッドアップ

真ん中低目のストレートを打って一ゴロ

Ⓗ長野 左足の着地が遅れ、ヘッドがボールの内に入る。

インローのスライダー124キロを打って右飛

⑤安部 右足の着地遅れ スウェイ ヘッド遅れる。

インコースベルトの高さのスライダー126キロを打って一飛。

5回裏

今村が登板

⑤佐藤 左足の着地遅れ ヘッドが寝る

左肘を抜くのが早い ヘッド遅れる ヘッド内→外 スライス回転が打球にかかる。

真ん中のストレート141キロを打って右中間に二塁打

⑧金子侑司(左打席)

Ⓗ金子一輝(右右) 踵体重 ヘッド遅れる ヘッドアップ

真ん中低目のスライダーを打って二飛

⑧秋山 スウェイしてヘッドがボールの内に入る。

アウトコースベルトの高さのストレートを打って遊安

⑤山川 レッグアップ 左足の着地 共に遅れる。

アウトハイのストレート144キロを空振り三振

6回表

③堂林 ヘッドをボールの外に入れてボールを引っ掛けて打つ。

アウトロー(右打者のインロー)のスライダーを打って三ゴロ

振り下ろす直前にヘッドも寝ていない。

インローは左足着地、ステイバック後は左膝が割れて構わない。

この打席は、内容は悪くない。

②石原 左足の着地が遅れて泳ぐ。

真ん中のストレートを打って左中間フェンス直撃の二塁打

⑥小園 踵体重

アウトローのスライダー125キロを空振り三振。

④曽根 踵体重

アウトローのスライダーを空振り三振。

6回裏

②駒月(右右) 真ん中高目にストレート149キロが外れて四球

フランスア 右足の着地から左肘が出るまでの間は短いが、右膝の割れの方が早い。

④山野辺 左足の着地 ヘッド遅れる

インハイのツーシームを打って右飛。

フランスア リリースの直前まで脱力 三塁側にタンブル→ターン 下半身の負荷を解く。

⑨木村 ヘッドがボールの下に入ってスライス回転が打球にかかる。

真ん中低目のストレートを打って三ゴロ。

⑦鈴木翔平 右足の着地 、ヘッドの出が遅れる。

真ん中高目のツーシームを打って左飛。

7回表

森脇亮介(右右)が登板

⑧西川 アウトローのフォークを打って中前安打

⑦野間 アウトコースベルトの高さのストレートを打って中前安打

ヘッドの下がり抑えて打っている。

泳ぎながら 左肘先行のインサイドアウト

⑨正随 真ん中低目のフォーク129キロを空振り三振

頭が前に出される 左肩が内に入る。

Ⓓ長野 アウトコースのベルトの高さのスライダーを打って左中間に二塁打

ステイバックの過程でへッドが立ち、骨盤を中心先に頭を乗せ、ステップ幅も狭い。泳ぎながらもヘッドをボールの外側に入れて打つ。

④庄司 インローにストレート146キロが外れて四球

③堂林 スウェイ ヘッド遅れる

インコースベルトの高さのストレートを打って中前安打

内容は、前の打席の三ゴロの方が良い。

②坂倉 ストレートを打って遊ゴロ

右足の着地が遅れ、ヘッドがボールの内に入る。

二走庄司が本塁でアウト

7回裏

佐藤 インローにストレート144キロが外れて四球

愛斗(右右) ヘッドがボールの下に下り、打球にスライス回転がかかる。

アウトローのストレートを打って三併打

⑥金子一輝  踵体重

インコースベルトの高さのストレート144キロを見逃し三振

島内 グラブを下してからテイクバック藪田に準ずるぐらい小さい。

股関節の外旋してからステップ

大腿骨の上下運動もできている。

ステップ幅も狭い。

一塁側に上体を倒して右足をターン

フォロー大きい。

8回表

武隈(左左)が登板

⑥小園 スウェイしてライト方向のファウルフライ。

ファースト落球の後、前述の本塁打。

⑤曽根 右足の着地遅れ ヘッドの下がりを抑えるがスライス回転が打球にかかる。

真ん中高目のストレート136キロを打って遊飛。

⑦西川 右手のリードが早い

左足のスパイクの内側でエッジをかけて左足を前に運ぶときにコックした右肘が投手側に張り出す。

振り下ろしと共に右肘が上がっていき、ヘッドが遅れて出る。

壁を作って打つ。

真ん中高目のストレートを打って中飛。

⑧野間 ヘッドがボールの下に入り、打球にトップスピンがかかる。

アウトコースベルトの高さのストレートを打って投ゴロ。

8回裏

Ⓓ秋山 インローのフォーク126キロを空振り三振

踵体重

③呉(右左) スウェイ

真ん中高目のストレート144キロを打って左飛

遠藤 テイクバックが横に大きい。右肘をつまみ上げたとき、両肩がM字になる。

左足は、スパイクの外側から着地

トップが浅い。トップを作る過程で右膝が内入り。 トップを作ったときに右腕前腕部が回外する。

一塁側へのタンブルは大きい。

②駒月 ヘッド寝る ボールを上を打つ

9回表

平井(右右)が登板

⑨正随 ヘッドをボールの外に入れてボールを引っ掛けて打つ。

真ん中のストレートを打って三ゴロ。

Ⓓ會澤 頭前 肘を抜いてトップハンドの親指でヘッドを押して水平に手首を前に運ぶが右肘の出が遅れる。

インコースベルトの高さのストレート143キロを見逃し三振。

9回裏

④山野辺 真ん中のストレートを打ってレフトスタンドに本塁打

菊池保則

左肘と左膝は並進できている。

トップを作ったときに左肩、左膝が開いて右腕前腕部が回外する。

テイクバックのときに両肩は水平、重心移動の間に右肩を一旦下げる。

左足の着地から右肘が出るまでの間が長い。

リリースの瞬間に左足が突っ張ることができているが、右腕上腕部が凹む。

山野辺は、ステイバックでヘッドが立ち、ステップ幅も狭い。

ステイバックのときに左肩を残し、ヘッドの外側にボールを入れて擦る。

木村  シュートを打って二ゴロ

⑦鈴木翔平 インローのシュートを打って投ゴロ。

佐藤 アウトローのスライダーを打って投ゴロ。

まとめ

大瀬良は、前回より投球によっては左足の着地から右肘が出るまでの間が短くなったが、トップを作る過程で右膝が内に入って右肘が出るのが遅れることがある。

リリースの瞬間に右腕上腕部が凹む場面もあり、フィジカル面のメンテナンスも必要。

今村は、試運転だが、上体を一塁側に倒せてコッキングもオーバーハンドに近い。

フランスアは、肉体に負荷をかけず、瞬発力をセーブして試運転だが、内容は悪くない。

若手では島内は合格点

遠藤は、投球動作の基礎ができていないので、一軍でやるのは厳しい。

菊池保は、トップを作るまでは悪くないが、フォロースルーの過程で三塁側に重心が残り、アピール不足。

小園は8回の打席で課題に一発で答えを出したが、その他の打撃ではまだまだ実力不足。

総合力では曽根や上本の方がまだまだ上。

正随は、いいときと悪いときの打席の内容に差がある。

土台が未だ固まっていない。

西川は、右手の親指を使ったグリップの押し込み、右肘を使ったグリップの推進が課題。

坂倉は、ポイントを後ろに置いているが、今一つヘッドの出が鈍い。

カープの左打者は、総じて左足でブレーキをかけすぎている。

個々に課題はあるが、総合的に見て三番打者としては西川を推したい。

鈴木誠也、長野は、徐々に状態を挙げてきている。

[追記]

クックは、ステップ幅も狭く、リリースの瞬間に左足が突っ張るので回転数が多いボールを投げられている。

しかし、右肘をつまみ上げたときに左膝が開いて左足を着地してから右肘が出てくるまでに間がある。

リリース直前に右肩を後ろに倒したとき、打者と胸が正対する。

カープ打線はクックを攻略できます。