Last Updated on 2018年3月26日 by wpmaster
広島東洋カープは、開幕2カード目で対戦するヤクルトと再び、対戦。
登板間隔からすると開幕投手が濃厚な野村とプロ2年目の左投手寺島が先発。
試合経過
1回~6回
寺島は、左足は、踵に重心を置いて、右膝を内に入れヒップファーストで投げる。
テイクバックのときに右手を高く上げ、左肩を下げ、前傾させた上体と膝を伸ばした右足が垂直に交わる。
大腿骨を骨盤に刺したときに瞬発力が伝わる。
しかし、このときに骨盤が一塁側に滑る。
右くるぶしを本塁に向けている前に一塁側に右くるぶしが向く。
よって、右膝を本塁側に向けるまでは速いが瞬発力がロスしている。
右肩の内旋はできており、右肩は開かない。
右足は踵から着地して、内転筋を伸ばしていく。
胸の張りもあり、ボールを持つ手も頭の後ろに隠れている。
リブダウンも大きい。
フィニッシュで右膝も伸び、三塁側へもターンしている。
やはり、骨盤が滑ったことが関係してボールが高めに外れる。
菊池にアウトハイの真っすぐをセンターオーバーの3塁打を打たれる。
寺島は、左足の踵に重心を残してステップし、トップを作ったときに右肩の内旋はできていたが、グラブを持つ手を引くのと右膝が割れるのがリリースと一緒で、リリースのときに、打者丸にコックした左肘と左胸が正対してしまっている。
それと踵着地と同時にトップを前に出すと肘を故障しやすい。
丸は、真ん中低めの真っすぐをヘッドを残してレフト線に安打を打つ。
ヒッチして上げる打法で、スイングの結果としてボールが長く見れている。
広島1-0ヤクルト
寺島は、初回29球を要する。
寺島は、3回、鈴木誠也のところで、右足を上げたときに、スパイクの内側に踵寄りでエッジをかけ後、右足の踵が浮いて拇指球に重心がかかる。
右膝の割れがリリースに先行する。
鈴木誠也は、アウトハイの真っすぐ系138キロが、手首をコックさせながら待っているところにきて、ヒッチし、左足を内に入れて下したときにステイバックし、左足の探りがストレートで、左足の運びが投手の方に真っすぐ向けている。
振り下ろし始めたたときに両肩が動かない。
右肘の出が遅れない。
右足は拇指球で回る。
ボールを下向きにこすって、ボールの軌道の下にバットを入れて、インパクトの直後に、バリーボンズのように、左足のスパイクの外側、左足の重心を踵に移していき、最後に拇指球で着地するので、飛距離が出る。
広島2-0ヤクルト
寺島は、左肘をつまみ上げたときに両肩がM字になることがある。
右手を高く上げ、左肩を下げてから左手のトップを作っていくので、球数を投げるに応じて左肩が損耗する。
前述のような投げ方で、左腕が伸びてボールが高めに外れ、シュート回転する。
堂林には、インハイスライダー120キロをヘッドを残して、一塁後方に落とされる。
これが二塁打となる。
石原が二塁に進塁打を打って堂林は三塁へ。
田中広輔が、アウトハイの真っすぐ141キロをボールの軌道の下にバットをコンタクトしてトップスピンがかかるが、壁を作ってセンター前安打
広島3-0ヤクルト
菊池は、着地したときに左膝が割れ、インサイドアウトでヘッドが残り、ボールの軌道の下にバットを振り下ろし、トップスピンがかかるも、ランエンドヒット。
丸がインコースベルトの高さの真っすぐをグリップ先行でヘッドを残して左中間に二塁打。
広島4-0ヤクルト
寺島は、4回 81球 被安打8 奪三振1 四球3 4失点(自責同じ)。
5回表 風張が登板
風張は、ヒップファーストでステップ、トップを作る過程で両肩がM字型になる。
エルドレッドが頭が前に出されながらも、左膝を投手方向に運び、アウトローのスライダーを126キロをレフト前に安打。
メヒアがインロー真っすぐ系137キロをヘッドを残してセンター前。
広島5-0ヤクルト
バレンティンが後逸。
風張は、1回 17球 2安打 1失点(自責0)。
先発野村は、どうか。
野村は、立ち上がり、左足を上げたときに、右足の踵に重心を残し、左膝を内に入れ、ヒップファーストでくるぶしを本塁方向にステップ。
フィニッシュで右足を一塁側にターン。
先頭山田哲人をアウトコースベルトの高さのカットボール135キロで二ゴロに打ち取り、三者凡退。
2回以降は、フィニッシュで三塁側に重心が残る球が増えた。
2回表、7年振りに日本プロ野球に復帰した青木宣親は、右足を上げたときにステイバックしており、トップも浅く右の肘の出が遅れ、始動が遅れていた。
昨年、ヘルニアの手術をした川端は、手首のコックとシンクロ打法を組み合わせてスイングしたが、右足の探りのときに弧を描き、左肘の出が遅れていた。
川端は、ボールをこすらずに、ボールを引っ掛けて(ボールの軌道の下にバットをコンタクトしたところから手首を返すこと)トップスピンがかかる。
4回の打席では、グリップ先行で、バットを体近くで回せている。
山田哲人が昨シーズン不振であった原因は、過去記事で書いた。
3回表の打席の左側へ打ったファウルでは、左肩が開き、5回表の打席では、左足の探りのとき、左足で弧を描き、ヘッドが遅れている。
野村は、一塁側に回転軸を傾けたときに右腕が伸びて高目に外れる。
野村は、3回二死から右足でエッジをかけたときに、右足のスパイクの外側に重心がかかり、ボールを引っ掛けて山田に四球を与える。
山田は、振り下ろし始めてすぐにヘッドが回るのを止めるまでの過程までトップが浅く、ヘッドが寝ていた。
野村は、左足を回転軸の近くで本塁方向に左膝を本塁方向に向ける動作がほとんどの球でできていたが、3回辺りから、フットファーストで、左足で弧を描く動作が見られ始めた。
野村は、6回 91球 被安打4 奪三振2 四球1 無失点
ヤクルト打線の仕上がりが完全でない分、打ち込まれなかったが、開幕までの修正点だろう。
6回裏、左投げの中尾が登板
中尾は、左足全体でプレートを踏み、左足の重心を拇指球に置いたときに、地面を強く踏みすぎる。
故に、左肘の出が遅れる。
中尾は、スパイクの内側でエッジをかけてステップするが、下が回るのが早い。
西川は、良く言えば、ヘッドが残るが、体が開くのが早く、振り遅れる。
アウトコースベルトの高さの真っすぐ146キロを三ゴロ。三塁がエラー。
船越は、始動のときに左肩が内に入る。左膝が割れるのが早く、ヘッドが遅れる。
アウトコースベルトの高さのフォーク128キロを捕邪飛
庄司は、手首をコックしながらボールを待つ。
構えたときに、右肘が伸びてややロックしている。
バットが遠回りしてファウル。
ファウルで粘っているのではなく、フェアゾーンに飛ばない。
インコースベルトの高さのスライダー126キロを打って、一邪飛
7回~9回
7回裏は、今村が登板
今村は、廣岡に、腸腰筋で産み出した瞬発力が最も伝わるインローのフォークを本塁打を打たれ、広島5-1ヤクルト
今村は、骨盤より高く左膝を上げ、右足踵に重心を残しつつも拇指球に重心がかかり、左肩の内旋はできていたが、Cアーチをかけたときに、両肩がM字になり、左膝が割れた。
廣岡は、インパクトのときには、頭が相当前に出されているが、その前の左足を着地したときにトップの角度がキープでき、振り下ろしたときに右肩が下がっていなかったので、本塁打になった。
今村は、1回 29球 被安打1 被本塁打1 奪三振2 与四球2 失点1(自責同じ)。
7回裏 中尾が回跨ぎで登板
右膝を骨盤より高く上げ、トップを作る過程で両肩がM字になることがある。
坂倉は、構えたときに、右肘がロックされてバットが遠回りしてアウトハイ真っすぐ142キロを空振り
その次のアウトロー真っすぐ142キロを、早めに一本足で立ち、着地したときトップの角度をキープし、スイングの結果ボールが長く見れている。
センター前安打
中尾は、スライダーを投げるときに左腕が緩む、すなわち左肘が遅れて出るので、打者はヘッドが止まる。
中尾は、インローのまっすぐがワンバウンドして堂林に四球
會澤のところで、トップを高くして左肩を地面にたたきつけてフォーク126キロを投げるが、アウトハイに外れるが、次のアウトハイのスライダーを122キロで空振り三振
中尾は、2回 33球 被安打1 奪三振1 与四球1 無失点
8回表 近藤が登板
松山のところで、アウトハイに真っすぐ145キロが外れて四球
西川は、アウトコースベルトの高さの真っすぐ144キロでフライ
船越は、アウトローのスライダー128キロをフライ
庄司は、アウトローのスライダー132キロをライト前安打
近藤は、1回 20球 被安打1 与四球1 無失点。
上本は、インハイ真っすぐ143キロをフライ
8回裏、Jacksonが登板
Jacksonは、右足の重心が踵にかかり、上体が反り、右足の拇指に重心を移していく。
左膝を内に入れてヒップファーストで投げるが、右肘をつまみ上げたときに、両肩がM字になって、左肩と左膝が開く。
トップを作ったときに、コックした右肘が一塁側に反っている。ボールを持つ手が頭と離れている。
ボールを持つ手が打者の前に現れてしまっている。
頭が一塁側に傾けた回転軸から外れ、右肘をコッキングした右腕が頭から遠いところを回る。
Jacksonは、インハイに真っすぐ148キロが外れ、荒木の左こめかみにぶつけて退場となる。
荒木には申し訳ないことをした。
ボールが濡れて手が滑ったことは、大きく関係していない。
投球動作の根幹に問題があるのである。
これは、Jacksonだけの問題ではない。
選手生命にかかわる問題だ。
カープの投手陣全員が投球動作の精度を高めて、このようなことは防止しなければならない。
戦時中の全体責任とか精神論で言っているのではない。
どの投手も完璧に投げられている投手がいないからである。
Jacksonは、0/3 5球 与死球1 失点1(自責同じ)。
Jacksonに代わり、塹江が登板
塹江は、両膝をルーズに曲げてセットから投げる。
左足は、スパイクの内側に重心をかけ、足裏全体で地面を踏む。
フィニッシュで左足を三塁側にターンするが、右膝が折れ曲がっているので、左腕が内旋しきれない。
アウトハイ真っすぐ144キロをレフト前。
塹江は、左足の重心をスパイクの内側の踵付近に置き、フィニッシュで右足を伸ばして投げるが、インハイに真っすぐが外れ、藤井亮太に四球を与える。
塹江は、0/3 被安打1 与四球1 無失点
ここで、藤井皓哉に交代。
藤井皓哉は、右足の足裏全体でプレートを踏んで、スパイクの内側の踵寄りに重心をかける。
藤井皓哉は胸の張りも大きいが、先に、テイクバックのときの右肩の内旋がタイトで、更に、その後、左肩、左膝が開いてしまっている。
フィニッシュで左膝を伸ばし、右足を一塁側にターンするが、ボールが真ん中高めに外れ、藤井皓哉は、廣岡に四球を与える。
押し出しで、広島5-2ヤクルト
藤井皓哉は、井野のところで、グラブを持つ手を解いたときに脱力して投げ、スライドステップのときもヒップファーストで投げ、トップの位置も高く、一塁側に右足をターンしてアウトコースベルトの高さのフォーク131キロで空振り三振。
藤井皓哉は、リブダウンが大きいが、左足を上げ下ろしのときの右足の重心移動が踵→拇指球のときは、手首が寝てボールを引っ掛ける。
大村孟のところで、スパイクの内側に右足の重心を置いからステップし、トップの位置を高く作り、内転筋を伸ばして右腕を内旋、インハイの真っすぐ143キロで三ゴロ併殺。
藤井皓哉は、1回 無安打 奪三振1 与四球1 無失点
9回表 石山が登板
石山は、骨盤より高く左膝を上げ、右足の踵が浮き、右足は拇指球に重心がかかる。
石山はトップを作る過程で両肩がM字になる。
トップを作るのが遅れてボールを引っ掛けて低めに外れることがある。
坂倉は、真ん中低めスライダー129キロをフライ
メヒアは、インローの真っすぐ145キロをフライ
堂林は、インハイのスライダー129キロをフライ
石山は、1回 16球 無安打 無四球 無失点。
9回裏、一岡が登板
一岡は、右足の踵から拇指へと重心移動してステップ。
三塁側に重心が残るが、奥村をアウトローのカーブで遊ゴロ
一岡は、左膝を内に入れ、ヒップファーストでステップ、小指を本塁方向に向けて内旋。
山﨑を真ん中真っすぐ143キロで空振り三振
一岡は、田代のところで、胸の張りを作って、カーブを投げ、次にフィニッシュのところで右足をターンさせ、田代はバットの根元に当て、バットが折れてファウル。
最後は、真ん中高めの真っすぐボール球140キロを三飛でゲームセット。
一岡は、1回 17球 無安打 1奪三振 無失点。
まとめ
荒木への死球があったから勝っても喜べないが、鈴木誠也は、フィジカルがまだまだ回復していなくとも、バッティングでは、内容のある打ち方ができている。
野村も課題がないわけではないが、前回から一段階状態を上げてきた。
藤井皓哉も全く四球を出すなとは言えんし、無死満塁を1点でよう切り抜けた。