Last Updated on 2018年7月18日 by wpmaster
中日との第三戦。
九里と八木の先発。
九里は、初回、京田に対し、スライダーが真ん中高めに外れて四球
頭が前に出されて腕がフリーになって高めに外れ、投げ方は完璧ではないが、目線から近いところを京田が手を出さなかった。
大島にアウトローのシュートを引っ張られる。
目線から遠い失速系の球は、バットコントロールしやすい。
大島の一ゴロが進塁打になり、一死一、二塁
ビシエドに対しては、ハードカーブを投げて三振に取る。
ワンバンだが、目線から近いところから遠いところに落ちている。
カーブは、トップを作ったときに肩、肘が上がっていないと投げられない球。
フィニッシュで右足を左足の前を通過させて上体を一塁側に傾け、
一塁側に重心移動をしてアウトローに投げている。
これは合格点。
ゲレーロのところでパスボールで、京田は三塁へ。
ゲレーロにど真ん中のカーブをレフト前に打たれる。
ステップするときに、左膝を曲げたまま下し、一旦静止するので、瞬発力が消耗する。
フィニッシュのときに、三塁側に重心が残り、股間より下が台形になっている。
最後まで腕が振り切れていないのだ。
他の球種と体の使い方が違うカーブといえども、振り切らなければダメだ。
福田はインローのボール球のストレートを投げて二ゴロに打ち取る。
これは、前述のフィニッシュでの一塁側への重心移動ができている。
5回、九里は、先頭のビシエドにカーブをセンター前に運ばれる。
三振ですら点が入る走者三塁と走者一塁とでは攻め方が異なってくる。
河田コーチの三塁を回す臨機応変な対応については、ほとんど全て見解が一致するのだが、
ダイヴを奨励することは首肯できない部分だ。
赤松のようにダイヴせずに捕球して欲しいのだ。
話は逸れたが、九里は、二回の堂上の安打、3回のゲレーロのレフトオーヴァーと同様、一塁側への重心移動が早かった。
九里は4回2/3 90球でランナーを2塁に残して中田廉と交代。
ゲームを作っていく上で、ここでの交代は妥当だったと思う。
九里は、テイクバックのときに両肩がM字になる。
肩に瞬発力による負荷がかかるので、リリース前に瞬発力が消耗する。
頭が骨盤の上に乗らず、上下、前後、左右に外れる。
球数を投げていくとトップを作ったときに肩、肘が下がる。
クイックとスライドステップは似て非なるもの。
九里は、クイックのときにスライドステップを殆どすることがない。
前述のように一旦静止するから瞬発力をリリースする前に消耗してしまう。
スライドステップは、ノンストップでステップ足に負荷を掛けずに着地させるので、
瞬発力が逃げずに指先に伝わる。
スライドステップで体感速度が落ちるというのは常識の嘘。
九里は、左足で弧を描かなくなったことは大きな進歩。
しかし、スライドステップとフィニッシュでの一塁側への重心移動をマスターしないと
何度もこの試合のようなピッチングを繰り返し、
この先、毎シーズン入団から今年までの成績を繰り返すだろう。
フィニッシュでの一塁側への重心移動により、制球が乱れるという見解もあるが、
コーナーを突く投球なんて必要ないんだ。
インハイや真ん中高めは必要。
ど真ん中に投げたって、アウトコースのベルト以上の高さに投げたっていいんだ。
先頭打者への安打も四球も出してもいい。
ボールを引っ掛けてアウトローのボールゾーンに外れなければいいんだ。
芯に当てられてもいい。
フルスイングさせなければいいのだ。
その後も同じ投げ方をしていけばいい。
フィニッシュでの一塁側への重心移動する投げ方はそれが可能なのだ。
実際に、黒田、前田健太、野村祐輔、Jacksonは手首が寝てボールを引っ掛けることは殆どないし、
コーナーに投げ分けなくても、四球を連発することなく打たせて取れている。
新人の頃に、フィニッシュで一塁側へ流れる投げ方を修正するように多くの人から言われたようだが、
そこは修正する必要はなかったのだ。
スライドステップとフィニッシュでの一塁側への重心移動は、速球派の投手でなくても必要なことなのだ。
八木は、右足を一塁側に蹴ってから、自分の体の方に引き戻してからステップする。
右足に負荷がかかったり、右足で弧を描くことがあり、この試合はあまり良くない。
只でさえ、横振りなのに、体が開いて、リリースポイントと打者の目線が遠くなり体感速度が遅くなる。
フィニッシュでも一塁側に重心が残る。
一応、三塁側に重心移動をしている球もあるが、左足の蹴りが弱く、完全に重心移動できていない。
すなわち、腕が最後まで振り切れていないのだ。
鈴木誠也は、ホームランの前の球から、ルーズに相当後方深くまで引き付けてボールを待つ。
間合いも完璧に取れていた。
ホームランを十分に予感させた。
鈴木は、微妙にクローズドスタンスのスクエアで立ち、
インコースベルトの高さの真っすぐ系を、両肘を伸ばしてボールの下にバットをくぐらせ、
バックスピンをかけ、左肘で掃ってレフトスタンドへ運んだ。
今後、ピッチングを進めていく上での決定的なダメージを八木に与えることができた。
逆方向に打たれても、記録上はヒットでも事実上は、投手の勝ちなのよ。
フルスイングできていないわけだからね。
引っ張ってスタンドに持っていったことが大きいのである。
4点までは攻略した内に入らない。
5点取ったところは、この試合の成果だ。
他の打者には、右打ちの指示が出ていたようだが、鈴木に関しては、右打ちさせて芽を摘んで欲しくないね。
その後の鈴木は、中日の中継ぎ陣に対し、肘に瞬発力による負荷がかかってロックされて
トップスピン(地を這うゴロ)を打ったり、体が前に出されて三振したりと良くないのだが、
八木に投球上のダメージを与えることができたのは大きい。
九里が炎上して一方的な試合にならない限りは、勝ち継投の投手が3~4人出てくるのは、既定路線。
尤も、これは他の投手についても当てはまることだが。
結果的には、5人出ることにはなったものの、大きな誤算ではない。
メグは、九里を次回先発で投げさせるかどうかはわからないとするが、
現状、先発6番手が空いている。
九里を外すと5番手も空くが、戸田、中村祐太、加藤らを充てても50歩100歩なので、
次回も先発で投げさせるだろう。
九里は、惜しいところまで来ているので、Johnsonは、今季はしっかりリハビリさせて
九里を閉幕まで、先発ローテで投げさせて欲しいところだ。
それと先発で打たれた投手を後ろに回すのは反対だ。
最後に今村が谷の二塁打、大島のセンター前でサヨナラ負けしたわけだが、
大島と勝負したのも間違いではない。
今村も瞬発力による負荷をかけずに始動し、
スライドステップで、フィニッシュで右足を左足の前を通過させて一塁側に重心移動する
0から100への投法で投げていた。
谷は、トップが浅い分、大きいのはないが、どのコースもそれなりに対応できる。
強いて言うなら、インハイに投げてトップを入れ直してくれたらというところ。
谷も大島も壁を作って(手首の返しをこらえて)アウトロー、真ん中低めのフォークをセンター前に持っていった。
今村が打たれたことは責められない。
祖父江もステップのときに一旦静止していたし、伊藤もトップを作ったときに右肩が下がり疲弊している。
中日中継ぎ陣も万全ではないけど、打てなかったね。
広島打線が中日中継ぎ投手を打てなかったことが敗因だろう。
先発、中継ぎ共、いくらコーナーを突かずに打たせて取るピッチングをしても安打も打たれるし、四球も出す。
球数を節約しても1イニング15球~16球は要するだろう。
先発は6イニング食えれば上出来だ。
広島の投手を開幕から見させてもらったが、全先発投手共、フィジカル上100球超を投げさせるのは無理だ。
そうなると、中継ぎ、抑えが疲弊しているのは、ベンチワーク上の問題だろう。
実際、一軍で通用する投手がチーム全体で、年間トータルで見て20人いるわけだから。
具体的に言えば、過度に先発に投手を配置し過ぎである。
だから、開幕直後と殆どリリーフのメンバーが一緒なんだよ。
次の試合からは、巨人との3連戦。
今日の先発は、福井と田口。
[追記]
福井もヘーゲンズも肩がボロボロなのは、投げ方を見ればわかります。
ヘーゲンズは、今日はこれでもかという位、トップを作ったときに右肩が下がってボールを引っ掛けていましたので。
野村、藪田、大瀬良、岡田、中村祐太、それと九里も肩の故障があることは、投げ方から明らかです。
投げ方だけ見ると、大瀬良と岡田は、福井よりヤバいかもしれません。
戸田が左手首を故障しているのも知っています。
加藤の投げ方の欠陥についても散々書いています。
プロとアマとは違いと言われてしまえば、それまでですが、私も硬式で100球以上投げたことありますが、先発は楽ではありません。
話は逸れますが、プロに行くような奴は、小6ぐらいの段階でモノが違います。
私は昭和50年代から野球を見ていますが、平成一桁ぐらいまでの投打の水準であれば、6回3失点 4.50は、最低点だと思います。
昔と違って、現代の打者は、アウトローの球も引っ張ってレフトスタンドに持っていけます。
インローは最も飛ぶコースです。
横回転の投手は通用しません。
球速表示が立派でも体感速度が遅ければ炎上します。
昭和の投手のような投げ方は、ボールを置きにいく投げ方なので通用しません。
現代の投打の水準からすれば、6回3失点は、及第点ではないでしょうか。
先発が7回2失点ですら、理想論じゃないでしょうか。
年間トータルで平均7回2失点 2.57の投手なんて毎年リーグ3~4人程度しかいません。
相手投手も6回無失点、7回無失点というのは、年に何度もできるわけではありませんので、6回までは差が付かないと思います。
勝負は、終盤、7、8,9回に投げる投手のレベルで決まってきます。
143試合全勝する必要はありませんから、先発5番手~6番手は5回5失点で妥協するしかないと思います。
打高投低の現代野球では、リリーフ防御率1位であれば、先発防御率リーグ3位と僅差の4位であれば、優勝は可能です。
先発が藪田、野村、大瀬良、岡田の4人以外に先発できるのは誰かというと、妥協さえすればいます。
逆に、リリーフができるのは、現行の今村、中﨑、一岡、Jackson、中田廉以外に誰がいるかと言われれば、ファームに、ヘーゲンズの代わりができるブレイシアぐらいです。
塹江に期待していましたが、ボールを引っ掛けてアウトローに外れて四球を連発するので、一軍のリリーフでは未だ使えません。
今井とか佐藤祥万、オスカル、飯田、永川などではとてもではないができません。
私も生観戦を全くしてないわけではありませんが、不勉強なのは認めます。
しかし、バックネット裏で年間60試合観戦なんて、とてもじゃありませんが、そんな金と暇はありません。
[追記]
コメント有難うございます。
残り試合4勝2敗ペースで勝ち進まなくても優勝することができます。
既存のリリーフに鞭を入れて優勝決定を早める必要もありません。
現在の広島の先発に、フィジカル上コンスタントに7イニング食える投手はいません。
しかし、先発は、広島打線のレベルを踏まえると、5回5失点の仕事をしてくれれば十分。
リリーフは、1点もやれない場面があります。
今村は既に故障歴があり、肩に負荷がかからない現在の投げ方で凌いでいます。
直近の今村の9試合中7試合登板は酷使しすぎです。
今のままでは、優勝したとしても勝ち継投の5人の内、複数が潰れることがあり得ます。
ロングリリーフが必要であるという見解もありますが、40球から60球投げれば、移動日を入れずに中3日は最低でも空けなければならないので事実上は先発投手と同じです。
大差負けの試合は殆どありませんし、そのレベルの投手に僅差の場面での登板は無理です。
今村、中﨑の負担を軽くすることはできません。
必要なのは、1イニングを0で終わらせられる投手の数です。
今よりもレベルダウンしても差し支えないのは、先発の方です。
リリーフは、先発失格の選手や二軍の投手では無理です。
先発ローテ6枠の内、3枠は、九里、中村祐太、福井、戸田、ヘーゲンズ、加藤の内の3人を当てはめればいいと思います。
ヘーゲンズの代わりはブレイシアでいいと思います。
佐藤祥万を二軍に降格して藪田、大瀬良、岡田のいずれかをリリーフに回すことを実行に移してもらいたいです。
[追記]
今村に至っては、先週からドラゴンズ戦終わるまでで、3連投を含む9戦中7戦登板しています。