DeNA3連戦、何れも1点差試合ですが、勝ち越しました。

Last Updated on 2017年12月19日 by wpmaster

阪神3連戦を2勝1敗で終え、DeNA三連戦を迎えたのですが、各選手個別に振り返ると、

鈴木は、第一戦右投手三上の内に入るベルト辺りの高さのスライダーをシュート回転の打球でレフトスタンドに切れずに本塁打するなどサイドスローやアンダースローの投手に強いところを見せます。

16号は、今季二本目となる右方向への打球で、こすったような当たりで、並の選手であれば巧く打ったとなるが、それに比べると若干振りが戻ってきたようにも見える。しかし、第3戦の最終打席の須田のストレート系を三塁のグラブを弾いてレフト前へ抜けた当たりも、いいときのスイングであれば、野手が無反応のグランダーのヒットとなる球であった。今永からも二塁打と久しぶりのマルチで.323まで戻した。

この日本塁打を打ったエルドレッドに並ばれたが、チームトップタイの17号、72打点(チーム2位)。開幕前は、巧打の中距離打者という評価が多かったが、確かに三振も少なく、これからも減っていくと思われるが、フライアウト率が5割4分と山田、筒香並であることからも、今季は20打数に1本の割合だが、ホームラン打者だと思う。

出場96試合で72打点。このペースで行くと残り33試合で24打点でトータル96打点。残り33試合で28打点を挙げれば、王、松井、前田智徳、山田も達成できなかった史上初の22歳での100打点。果たして達成することができるか。

ベテランの状態のいい打者を臨機応変に休ませながら、4番に据えるというのも25年間勝っていない今季のようなシーズンにおいては、一つの考え方であるが、143試合出続けることのできる打者を、打てなくても4番に据えるというのも常勝チームとなる上では、必要なこと。これは、来季の課題だと思う。

田中にしても、休ませろだとか、6~7番にしろとかいう声もあるが、チームで唯一の全試合フルイニング出場。これは素晴らしいことだし、打つだけがチームへの貢献ではないし、守りの動きも悪くないので、休ませる必要はないだろう。

丸も3三振したが、今季は、ケビンミッチェルばりにヒッチして上げる打法で、割れを作りランナーを還せるようになったし、バックスピンのかけ方も上手くなったので、現状では特に大きく変えるところはない。

岩本も、勝負どころではギアが入るし、打席での粘りもある、実績もあるので一軍に残しておいた方がいい。下水流と堂林の入れ替えも堂林が下水流よりも打つかはわからないし、野間は、起用する場面がない。

三戦目は、一軍登録されたエルドレッドの追わなくてもわかる本塁打で勝ち越したが、その後、追加点を取ったところは、昨年よりもチーム力が向上している。

高目が弱いエルドレッドに高目を投げさせるにしろ、高目に構えたバッテリーも拙く、中途半端な139キロの外高目の真っ直ぐでは、144キロ以上の高目の真っ直ぐに弱いエルドレッドでも打つだろう。それ以外の三打席では、インハイの真っ直ぐ、バットの届かないアウトローを投げ分けられ、翻弄され、それを空振りしての3三振と、今季前半のエルドレッドではなく、前年までの打撃であったのが懸案材料でもある。

広島は、戸柱によく盗塁を刺された記憶があるのだが、戸柱盗塁阻止率は、試合前まで、.184。小林も.302、中村も.282、會澤も.263と良くはない。3連戦でも何度か刺されたがこの辺も課題だと思う。只、低迷期のシーズン終盤のように、塁間で硬直するのも問題ではあるが。

中﨑は、第一戦、桑原を三振に取った球などは力があった。3戦目も2四球を出したが、外のスライダーで筒香を三振、ロペスも打ち取り一点差を守りきった。

第2戦、延長10回同点、アウェイのゲームなので薮田の投入は間違いではない。筒香に打たれたのは甘いスライダーだと思う。コースは悪くなかったと思うが高さが良くない。阪神戦での三者三振は素晴らしい投球で評価もしているが、今年は、インコースいっぱいの球をストライクを取らない審判が多いのであれば、石原も會澤も、審判の動きによっては、見逃し三振を取るリードは止めて、力のあるフォーシーム、カットなどの半速球のある投手には、詰まらせて強いゴロや正面のフライを打たすなど、初球から打たせてとるリードをして欲しいところ。これは、中﨑や九里をリードするときにも言えること。

制球は、ブルペンで捕手を立たせての投球をしないなどの工夫も必要だが、試合で投げて打たれないと磨かれないものである。巨人が負けたこともあっての投入となったが、薮田が厳しい場面で投げ、結果打たれたものの、9月に入って勝ち継投、厳しい場面で使える選手を一人でも作って欲しいところ。実際、打たれても二軍に落とさないのは、将来は、セットアッパーとして一本立ちして欲しいとの期待の現れもあるでしょう。

敗因は、寧ろ、4安打の打線の方にあったので、薮田は責められない。

3戦目の大瀬良は、1イニングを、ストレート系は最速147キロ、カットボールの曲がりは未だ早いが、打者を詰まらせ、振り切らせない投球で0に抑え、先発してKOされたときよりも、長いイニングを投げなくてもよいということもあったが、キレは戻りつつある。

しかし、カットボールの曲がりが未だ早いということは、リリースポイントが後ろか、体の開きが早いということで、ボールの出所が打者の前に現れるのが早いということだ。

一通りの球種が投げられるので先発という意見も多いが、回跨ぎのない中継ぎの方が大瀬良には合っているのではないか。

今村は、3戦目でも暴投2つも含め、相変わらず簡単に点をくれてやるところは気にかかるが、いいときは、大分球威が戻って少ない球数で抑えられる。同点にされたりひっくり返されたりしなくなった分、投球術は向上している。

ヘーゲンズは、中継ぎで3イニングを投げた後、10日の阪神戦で1イニングを投げて、中3日での先発となった。球数を少なく打たせて取る投球をさせるリードはいいが、登板間隔が短いので多くは望めないが、もう少し、低目に投げて欲しい。それでも5回69球1失点は十分仕事をしてくれた。

今季は、戸田や九里やヘーゲンズにしろ、先発とリリーフの両方をさせてしまったが、若く将来もあるので、来季は、どちらか1本に絞ってあげて欲しい。

9月に向け、今村の他に、薮田、大瀬良が勝ち継投や厳しい場面でのリリーフに加わり、実績のあるデラバーの調整が済めば、ヘーゲンズを抹消して休ませて、デラバーを上げてリリーフの層を厚くできる。

藪田は、ファームで、調整そのものは先発調整であったが、体に疲れを残さない、負担をかけない動きをトレーニングしてきたこともあって、連投可となったのだろうが、肩、肘の状態を慎重に見極めて起用していって欲しい。

この三連戦始まる前まで、1点差試合13勝15敗。今回、このカード三連戦何れも1点差試合であったが、2勝1敗と勝ち越し。対DeNA戦10勝10敗としました。石田には、負けを付けることはできなかったが、打てないことに変わりはないが、今永に負けを付けることはできた。

シーズン終了まで、1点差試合の勝ち越し、対DeNA戦は勝ち越したいところ。対巨人戦も8勝10敗と、簡単ではありませんが、勝ち越せない数字ではありません。貯金を20に戻しましたが、巨人も勝って6.5差のまま。シーズン勝率6割が一つの目安となるでしょう。

勝てる試合を落とさず、143試合を乗り切ることが必要となります。