Last Updated on 2017年12月7日 by wpmaster
広島は、2回裏、四球のルナ、安打の新井で、無死一、三塁の場面で、田口が鈴木のカウント3-2から、最高のコースに寸分の違いもなく真っ直ぐを投げ込んだ。あそこに決められたら、振っても余程のことがない限りシングル安打や犠飛にならない。新井も盗塁失敗。結果論で言えば、ゴロを打って併殺の間に1点入ったかもしれない。しかし、犠飛程のダメージはない。そこから、田口は低目に制球され始め、6回を無得点に抑えられた。あの一球が勝負の分かれ目になった。空振り、見逃しが共に少ない鈴木のところで、ランエンドヒットをかけた作戦は、支持するが、この日に限って言えば、田口の方が一枚上手だった。
2-2からの盗塁(結果ランエンドヒット)も各打者が昨年よりも成熟しているのでこれまでどおりやればいいと思う。
8回、丸が右肘を抜いてインコースを打って出塁、ルナのライトへの2塁打で、本塁タッチアウトになった丸も本塁でアウトになったけど、基本に忠実に走って、相手の中継が一枚上手だっただけで、点差が開いているからって、勿体ぶって3塁で止まることないよ。本塁アウトになっても、こういうのは、全然責めないよ。
それよりも、阿部を、昨日、2アウトから野村からの安打で眠りから起こしてしまったようだ。今日の試合で、石原の配球、野村、黒田の球の出処、両投手の2016年版投球に対するタイミングの何れも掴んだようだ。阿部は、昔から広島の投手、野手には難なく対応して度々嘲笑しているんだよな。
2試合続けて余裕をもってのスライディングキャッチの長野のポジショニングも研究の成果。
6回は、山本が黒田のスプリットをボールの下にバットをくぐらせてバックスピンをかけたので、腰が入らないスイングながら打球が伸びた。坂本は、インコースのツーシームで進塁打を阻止したが、長野が軽打して高いバウンドのゴロで山本三塁へ、阿部に一塁線の安打、村田にインローのシュート系の球をスタンド上段へ。今年の村田は、割れが上手く作れるようになって、このコースは打球が飛びます。
Mathiesonは、ストレートで押さず、スライダー主体で攻めてきた。重要な試合でやられてきた宮國もセットアッパーを任されるようになった。
阿部は、初球から、高目の動かないツーシームを本塁打したり、8球粘って一塁線の速いハーフバンドの当たりといい、嫌な感じだね。
それと、ギャレットが、広島投手陣の変化球を空振りしなくなった。この打者、メジャーで実績があるだけあって、日本での成績が上がっていないものの、実力そのものはあるよ。
巨人打線全員だが要注意だが、ここ数年打撃3部門の成績が下がっていても、阿部は最も警戒しなければならない。それと、ギャレット、村田。
村田も昨年までの村田と違う。坂本には、今年に限っては、出来れば、前の打者で3アウト目を取って、先頭打者で迎え、シングルヒットは已む無しで、四球を選ばれないことと、本塁打を打たれないこと。
これまでに集めたデータをオールスター休み中に今日の試合の動きで得たことを基に修正して、後半戦は、阿部を要所で完璧に封じよう。
黒田は、開幕前から既に限界は越えていたが、肩、首の後遺症と股関節の故障が癒えず、結果だけ見れば試合を作っている試合もあるが、投球術で乗り切っているものの、もう衰えは隠せないかな。打線が先制、中押し、駄目押しと取ってやらないと勝ち投手にはなれないかもしれない。
明るい材料としては、ルナが開幕してから故障で抹消されるまでとは、別人のように攻守にキレが出てきたこと、岩本が今日も2アウトから代打で安打で、5打数4安打。
他のチームの勝ち負けに一喜一憂するのではなく、一勝ずつ積み重ねて先ずは、84勝することだ。
[追記]
阿部は、2戦目に、マウンド付近で、バッテリーに攻め方の指示を出すなど、打撃以外でも仕事をしてきます。
昨日田原がホームに投げず阿部にホームを指差されて怒られてました.
打撃も衰えたとはいえ、三味線を弾いて最終打席に軽くバットをぶつけてライナーを打ったり、バックスピンをかけて外野の頭を抜くぐらいのことは簡単にやってのけます。ランナーのいるケースでは、簡単にストライクを取れない、ゾーンで勝負できない嫌な打者。黒田は、渡米前に阿部を2割4分台とそこそこ抑えていましたが、日本球界に復帰してからは、要所で打たれています(今年の巨人戦完封のときは、阿部不在)。
一方、黒田は、衰えたとはいえ、ボール球を使って1球で仕留めるなど、簡単にアウトを取り、全球打たせて取る球で、無駄な球を投げない投球術がある。肉体の摩耗による制球の精度の狂いを如何に抑えるか、如何に石原の配球に首を横に振れるかが鍵になります。