Last Updated on 2022年4月11日 by wpmaster
デーブハフ(本名David Gregory Huff)は、ヤクルトに新加入した左投げ左打ちの投手。
1984年8月22日生まれの34歳。
公称サイズは、188センチ 97キロ。
平均145キロ前後のフォーシーム、138キロ前後のカットボール、132キロ前後のツーシーム、ストレートチェンジ、132キロ前後のスライダー、126キロ前後のハードカーブを投げます。
2009年にオール先発で11勝を挙げ、メジャー通算25勝。
2016年7月14日にLGツインズと契約、
昨季は、19試合 6勝4敗 防御率2.38を挙げ、韓国プロ野球で13勝。
ヤクルトの小川監督は、先発での起用を示唆しています。
それでは、デーブハフのピッチングを見ていきましょう。
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デーブハフのピッチング
デーブハフは、左足の足裏全体で地面を踏み、踵も拇指球も浮いていません。
右膝を高く上げ、左足の重心はどちらかというと踵にあります。
右膝を内に入れ、ヒップファーストで重心移動をしていきます。
右膝を高く上げる動作は、賛否両論ありますが(賛成派は、反動が付けられるといいます)、個人的には、瞬発力を損なうという立場です。
グラブを持つ手を胸より下に下し、右肩を内旋ができていますが、内旋した右肩に負荷がかかり、今一つ脱力できていません。
先程のヒップファーストと、左足のくるぶしを本塁側に向けていることにより、左足で弧を描きません。
左肩が下げてその反動で、左肩を上げていくのは間違いではありませんが、やや大きく下がるので、左肩を損耗しやすいでしょう。
右足は、右足のスパイクの内側の歯から地面に向かっていきます。
スパイクの外側でエッジをかけた左足からボールを持つ手までにかけてCアーチがかけられています。
これは、瞬発力が伝わる動作です。
右肩の内旋もできており、右肩が開いていません。
左肘をつまみ上げ、大腿骨を骨盤に差して両肩甲骨をぶつけていきます。
本塁方向に右膝を向けるのが、それほど速くないですが、右膝を右肘を並進させていきますが、両肩がM字になっています。
これは、ルーズショルダーになりやすい投げ方です。
右足は、マウンドの土が固いと錯覚するメジャーのマウンドで投げてきたこともあり、拇指球から地面に入っていきます。
左足を蹴り始めたときに、左股関節の内旋ができており、腸腰筋も外旋していませんので、左肘が遅れて出ていくことはありません。
左股関節、右膝にタメがあります。
右足がインステップします。
トップを作ったときに、ボールを持つ手が頭の方向に向いており、ボールを持つ手も頭の後ろに隠れています。
トップを作ったとき、左肩の内旋がタイトで左肩に負荷がかかってしまっています。
三角筋を使って左腕上腕部を後方に引っ張ります。
両肩甲骨を剥がしていきます。
コッキングの角度は、45°に近く、スリークウォーターに近いオーバースローです。
拇指球から地面に向かって行ったこと、胸の張りがそれほど大きくないことから特段、左肘の高さは高く上がっていません。
リリースするときに、右内転筋、右太もも裏が伸びていき、タメをつくる間が長くないので、瞬発力がボールに伝わりますが、右足は突っ張っていないので、瞬発力はボールに伝わり切りません。
右足は、踵から着地しているので、左腕を内旋し始める位置を高く戻せています。
日本のマウンドは、着地したとき右足がめり込むので、下半身を損耗することはなく、日本のマウンドに適応するでしょう。マウンドが柔らかいと錯覚するでしょう。
右足を蹴り伸ばして壁を作っていく過程で、右膝が伸び切らずに、右膝が折れるので、左腕のフォロースルーの出口をふさぎ、左腕をスイングしきれません。
テイクバックが小さかった分、頭が前に出されていません。
左足を三塁側にターンします。
左股関節は閉じれていますので瞬発力は逃げません。
上の画と別の球を投げたときですが、右足を踵から着地して拇指球に重心を移しインステップするので、一塁側に重心が残っており、右膝も折れてしまっています。
上体、下半身の使い方が共に横回転になっています。
メジャーでの成績
まとめ
右膝を高く上げること、テイクバックに至る過程で脱力が今一つであること、更に、右膝を本塁方向に向けるスピードが遅くはないが、速くもないので、瞬発力が最大限にボールに伝わるというほどではなく、球速表示以上に、スイングした結果としての体感速度を感じるという投手ではないのかもしれません。
胸の張りも特段大きくないので、回転軸が極端に三塁側に傾くわけではないので、ボールの回転数は特別あるとはいえないでしょう。
右膝を蹴り伸ばして壁を作るときも、右膝が伸び切らずに折れているので、瞬発力がMaxで伝わりにくいです。
変化球もそれほど大きくは落ちないでしょう。
カット系で打者を差して、失速系のツーシム、チェンジアップでゴロを打たすグラウンドピッチャーになるのではないでしょうか。
メジャーでの実績は、そこそこありますが、レベルとしては、左右の違いはありますが、回転軸、上体の股関節の外旋方向への傾きがブキャナンの方大きいことと、肘が高く上がる分、ブキャナンの方がが少し上でしょう。
特に、変化球、半速球を投げるときに、フィニッシュで左足がターンせず、一塁側に重心が残るので、どんどん振っていっていかに捕え損ねを減らすことができるかでしょう。
また、テイクバックのときに左肩が下がる、左肘をつまみ上げたときに右肘、左肘がそれぞれの肩よりも下がってM字になったりと故障をしやすい投げ方をしています。