Last Updated on 2017年12月11日 by wpmaster
18回戦 広島2-9巨人 マツダスタジアム
巨人三連戦の第一戦(18回戦)
先発は、福井と田口。
福井は過去巨人戦9勝2敗 防御率2.51
防御率は現役投手の中でナンバーワン。
ファームでの投球動作を見る限りは、期待してないけどな。
福井は、審判の判定にピッチングを委ねちゃいけないね。
小林の四球も、坂本に投げたカットボールもそう。
坂本が目線から遠いアウトローを見極められないわけがないだろう。
あれは、俺的には、コース、高さ共ボールだが、ストライクゾーンからは誤差が小さい。
カットボールは初速と終速の差が小さいから、カットボールを投げたのは間違いではない。
カーブ、フォーシーム以外の変化球はフォーシームに比べ、下半身の使い方ができていなくても、きわどい制球ができる。
しかし、福井は、”明確なストライク”を2つの重心移動(本塁方向、一塁方向)で投げ込んでスイングさせなければダメだ。
スイングさせてもフルスイングさせなければいいのだ。
先頭打者に四球を出したり、安打を打たれるのはいい。
流れなんてものは存在しない。
そんなオカルトチックなことを言いだしてはいけない。
ノルマが課せられているから、自分の体を動かして試合を作っていくのだ。
メンタルがプレイに先立つことはあり得ない。
本能なんてものも存在しない。
フィジカルと技術に問題があるのだ。
メディアの支配人は、ミットにボールが入る音の音量をアップさせているのだろう。
初回から4回までの福井のピッチングは、軌道と音だけからすると、観戦者からすれば、”よさげ”に見える。
しかし、実際は違う。
福井は、恒常的に肩を痛めているので、トップを作ったときに右肩が上がらない。
トップを作ったときに右肩、右肘が上がっていたのは、阿部に対する37球目だけ。
三角筋を使って胸の張りを作って投げれたのも、4回の村田の打席と5回のマギーの打席のときに1球ずつあっただけ。
フィニッシュのときに左膝が伸びたのも4回の打席で1球あっただけ。
フィニッシュのときに一塁側に重心移動している球もあるにはあるが、中途半端。
大部分は、フィニッシュのときに三塁側に重心が残っており、股間から下が台形になっている。
肩が痛いのであれば、一塁側に重心移動することで腕を振り切らなければならないのに、
腕の振りが中途半端になってしまっているのだ。
腕の振りが止まれば、リリースポイントが打者の目線と遠くなるのだ。
テンポを速めて投球間隔を短くして構え遅れさせて始動を遅らせてごまかしていたが、
打者も次第に対応できてくる。
筆者は、最後に硬式球を握ってから30年近く経つので、
現在では、ボールが怖くてバッティングケージの後ろに立っていられない。
球場で観た素人の方は、プロの球ってすげえなあと思うだろう。
しかし、プロの現役の打者は福井の投球に体感速度が速いとは感じなかっただろう。
どちらも錯覚なんだけどね。
それは、投球動作と打者の反応から探っていくしかない。
バックネット裏から見れば体感速度は推定できるが、打者の前後の懐は横から見ないとわからない。
ベンチの古葉監督が見ていた位置な。
打者と投手の動作は、全ての方面から見ないとわからないのだ。
45球目(4回打者長野)で福井は、左膝の開きが早くなる。
間もなく炎上するだろう。俺はそう見た。
52、69、70球目でもトップを作ったときに右肩が下がる。
69、70球目で、且つ、ボールを引っ掛ける。目線が遠い低めのボール球になる。
坂本が振るわけがない。
相手の打者の反応を見て待っているコース、球種、高さに投げるのはいい。
阿部に打たれた球もフィニッシュで三塁側に重心が残ってる。
これが問題なのだ。
阿部は、右手の親指を浮かせてトップを作り、ヘッドを残してアウトコースベルトの高さのストレートをレフト前に持っていった。
村田には、スライドステップで投げたが、左足に負荷がかかっており、
投げる前に瞬発力が消耗してしまっている。
亀井に投げた85球目のアウトハイの真っすぐは、投げるときに、今年になって消滅した
左足で弧を描くという動作が出た。
亀井はセンター前に運ぶ(2塁打)。
ここでの交代は妥当だと思う。
代わった中田廉は、捕手を立たせて小林を歩かせ、
田口にヒットを打たれて6点目を取られる。
福井の出したランナーであるし、登板過多にもかかわらず、
ランナー有りからの登板を凌いできた中田は責められない。
福井は、4回2/3 85球 9安打 2奪三振 2四球 6失点(自責同じ)
その後に出てきたヘーゲンズもトップを作ったときに右肩が下がるという動作を連発し、
打者に見極められるだけでなく、バックスピンがかかっていないので、
球速表示上のスピードはあっても打たれまくった。
48球の間に何度もボールを引っ掛けているので、肩の状態が良くないことが推察され、先発は難しい。
ヘーゲンズは、2回 48球 4安打 1奪三振 3四球 3失点(自責同じ)
佐藤祥万も相変わらず、右足で弧を描いているし、スライドステップで右足に瞬発力による負荷もかかっている。
フィニッシュのときにも一塁側に重心が残っている(股間から下が台形になっている)。
2回 31球 1安打 無失点だが、
希望の光だなんてとんでもない。
「大差負けの試合をとっとと試合を終わらせてくれて有難う」が妥当な評価。
一方、田口の方は、松山の第一打席で右膝が開くことがあったのと、
8回菊池の打席で右足で弧を描くことがあったのみ。
三角筋を使って胸の張りを作り、左腕で大きく弧を描く。
フィニッシュで右膝が伸びる。
球速以上に体感速度が速い。
三塁側への重心移動もよくできている。
スライドステップでも、リリース前に体に瞬発力による負荷がかからずに、
右足で弧を描かずに投げられている。
打つ方では、鈴木誠也が2試合連続の25号(87打点)。
手首をルーズにしてヘッドを小刻みに回して待ち、間合いを取る。
両膝が緩く曲がる。
鈴木誠也は、両膝を前後だけでなく、前膝を上下にも刻みながら速度を評価する。
左膝は真下に下す(スライド)だけ。
トップを作る前に右手をグリップから離し、
右手を添えて始動。
トップを作る前に両手首を動かさずとも両手首に遊びができているから一発でトップが作れている。
左手でボールを受けていない。
インコースのベルトの高さの真っすぐ142キロを
打席から右肩をはみ出さんばかりに、
後ろの内臀筋と肋骨周辺の筋肉をスライドさせながら、
ボールの下にバットをくぐらせてバックスピンを掛けて打った。
バックスピンをかけた後、右手の小指側をチョップして打球をコントロールしている。
それ以外の打席では、肘がロックされて始動が遅れたりと内容は良くないが(全打席完璧に稼働できるわけないのだが)、
この打席も、間合いの取り方といい、トップの作り方共申し分がない。
昨日辺りから、体全体に瞬発力により負荷をかけることなく、下半身主導でテイクバックが2段になっている。
しかも、左肩が内側に入っていない。ロックされていない。
ボールが直前まで見えているから始動が遅れない。
じっくり見て待てると言っておきながら、始動が遅れない。
リリースポイントと目線が遠くなるからなんだけどさ。
そう、体が前に出せれて差される、ボールを追いかけて差されると逆な。
他にも例が沢山あるけど、文章にすると矛盾した文章になって、突っ込みどころ満載になるのが、
野球の動きの難しいところなのよ。
ここ数日広島打線は打てていない。
しかし、セーフティやカット打法は不要。
初球から目線から近いところを振って体感速度を評価してフルスイングを極めていけばいい。
田口にしても、菅野にしても甘いところに投げなければ試合は進行しない。
甘いところにきたウィニングショットをウイニングショットをフルスイングで仕留めなければ、
記録上勝っただけで、事実上勝ったことにはならないのだ。
田口は、完投で、9回 127球 8安打 1被本塁打 3奪三振 2四球 2失点(自責同じ)。
試合は、前述のように、2-9で広島の敗戦。
勝利投手は、田口で、10勝2敗
敗戦投手は、福井で、1勝3敗
対戦成績は、広島の13勝5敗
まとめ
試合前、福井は5回5失点、田口からは2点しか取れないというのが試合前の計算。
初めから負けの計算なので、この負けはどうってことはない。
たった1日だけだが、今村、中﨑、一岡、Jacksonを休ませることができた。
ペナントレース上、たかだか3連敗だ。
別に今の投手編成をいじらなくても(九里は二軍で再調整になるようだ)
優勝がなくなることや大幅に差を縮められることはないだろう。
とはいっても、勝てる試合は落としてはいけない。
リリーフが酷使により、優勝決定前後に故障しないか、パフォーマンスが低下しないことが
懸案事項なのだ。
先発の”サブ”は余っている。
贅沢を言ってはキリがない。
フィジカル上、技術上、間違っても万全ではないが、ごまかしは不可能ではない。
他球団の4~6番手より大きく劣るということはない。
しかし、彼等にリリーフは無理。
筆者が先発の中から後ろに一人回せと言っているのは、
ヘーゲンズの代わりには、ブレイシアがいるが、
二軍には勝ち継投に加われる投手がいないからだ。
次の試合は、藪田と菅野の先発。
6回までにどちらが先に3点目を取るかという試合になるだろう。
藪田が6回を超えて投げるということはフィジカル上、技術上考えられないので、
ほぼ確実に中﨑、今村、一岡又は中田のいずれかは出てくるだろう。
メグと畝が試合後に話込んでいて囲み取材に遅れてきたが、何を話していたのだろう。
気にかかるところだ。