開幕直前セリーグ各球団総合分析:阪神タイガース編

Last Updated on 2019年5月7日 by wpmaster

開幕直前総合分析第2弾は、阪神タイガース

昨季、阪神タイガースは、78勝61敗の2位。

さて、今年は、優勝争いに絡めるか。

早速、分析してみよう。

投手部門

まずは、2017年の投手成績を先発、救援別の挙げておこう。

[2017年 阪神先発投手の成績]

昨季は、先発勝利数は、④位。先発防御率は、②位

先発球数:リーグ⑤位

先発勝利数が少ないのは、藤浪と岩貞の不振が原因だよな。

能見も相応の球数を長い期間投げ続け、劣化は否めず、今後再生し得ることはほぼない。

岩田もそう。

メッセンジャーは、オープン戦最終登板でも、グラブを解いてから脱力し、右踵に重心を残して左膝を上げ、右股関節を内旋し、ヒップファーストでステップ、右肘をつまみ上げたときに、左肩が開き、左膝と並進しないが、左足は踵から着地し、胸の張りが大きく、フィニッシュで左膝が伸び、右足をターン。

昨年同様の投げ方ができている。

秋山は、右足のターンできる球が増え、ストレートのレベルが上がった。

後は、両肩がM字になるところと左肩の開きだな。

昨年より防御率は良くなるよ。

それだけに、前述の若手の2人の復活が鍵。

後、練習試合やファームの試合を含むプレシーズン26回無失点の2年目小野がどこまで成長できるか。

それ次第では、先発勝利数セリーグ1位になり得るスタッフは揃っている。

藤浪のインステップ、岩貞の右足で弧を描くところが、どこまで修正されているか。

藤浪は、球によっては未だ、インステップするが、修正できている球もある。

左膝も伸びて右足のターンできている。

インステップが修正しかかったら、左足で弧を描くようになった。

防御率は、良くないだろうな。

岩貞は、右足で弧を描くことはなくなったが、フットファースト。フィニッシュで右膝が折れ曲がる。

小野は、フィニッシュで右足をターンすることで、瞬発力を乗せる装置にしているが、トップを作る過程で、右足を蹴り始めることで左肩、左膝が割れる。

[2017 阪神救援投手の成績]

救援防御率:リーグ①位

救援球数:リーグ①位

救援イニング数:リーグ①位

[新加入投手の昨シーズンの成績]

ディエゴモレノ

[その他退団投手]

歳内→育成

高宮引退

 

阪神は、日本のプロ野球史上、60試合登板の投手が5人に達した。

他に、藤川が52試合に投げている。

桑原ーマテオードリスの継投に、髙橋聡文、岩崎、石崎、藤川がケースバイケースで勝ち継投に加わる。

榎田の放出は勿体なかったが、この7人以外に、松田、ベイスターズからFAの補償で移籍してきた尾仲、入れ替わりでモレノが控える。

岩崎が勝ち負け問わず、回跨ぎをこなしながら、1,200球超投げていることと、尾仲は、ロングリリーフで61球投げた後、中1日で投げさせられたりと使われ方が無茶であったので、今季、最後まで持つかどうか。

フィジカル面で乗り切っても、右足で弧を描くことがあるので、攻略されるのではないか。

優勝する上では、一シーズントータルで勝ち継投に加わる投手が10人が必要。

そこに加わる投手として、俺が一推しなのが、高卒2年目の才木。

才木は、右踵に重心を残し、二塁方向に右股関節を内旋し、ヒップファーストでステップ。

前傾させた上体と左足が垂直に交わる。

右肘をつまみ上げたときに右足でエッジがかけられている。

只、左肩が内旋が解け、左膝を左肘が並進しない。

胸も打者の正面に向けず、ボールを頭の後ろに隠せている。

左足は、踵着地で、胸の張りもトップの位置が高く、0ポジションができる。

右腕内旋後、左膝が伸び、一塁側に右足をターン。

今シーズン中に成長して勝ち継投に加わることができるか。

 

モレノは、右足のスパイクの外側をプレートに付けて、足裏全体で地面を踏み、左膝を上げたときに、右足は、どちらかというと踵に重心がかかる。

二塁方向に右股関節を内旋し、ヒップファーストでステップ。

左手を高く上げ、右肩を下げてテイクバックし、広島Jacksonほどではないが、ややアーム式。

右肘をつまみ上げたときに、左肩は開き、左膝と並進しない。

Cアーチのときに、右足踵が離れているが、右股関節、腸腰筋は内旋していない。

スパイクの内側を地面に向け、左膝膝下と内入れし、左膝を本塁方向に向ける。

左足は踵から着地し、胸の張りが大きく、右腕を内旋する際に、左内転筋、左膝が伸び、右足をターン。

148~150キロのストレート系の球にオリックスの右打者は、左膝が伸びて差されていた。

同じ投げ方でチェンジアップを高いトップの位置から投げる。

他に、縦スライダー、ハードカーブも投げる。

只、右足のターンのときに、右の股関節が開くので瞬発力が消耗する。

昨シーズンの実績からするとマテオを使うだろうが、マテオ次第では、マテオに取って代わることもあり得る。

才木、モレノが加わると更に、中継ぎ、抑えの層が厚くなる。

打撃部門

[2017年 阪神の基本オーダー]

 

[2018年 阪神新加入選手の昨シーズンの成績]

阪神打線の課題は、トップバッターと4番。

トップバッターは、昨シーズン、最も多く務めた髙山ですら、31試合。

4番候補のロサリオのメジャー、韓国でのバッッティングは、以前、記事にした。

ロサリオの海外でのバッティングを見た上で、日本の投手にどう対応するのかを見てきた。

ロサリオは、日本に来てから、右足がトップを作ってから、ミートするまでの間に、三塁方向にすり足または、ステップでズレる踵体重になることがある。

カープのメヒアもそう。

始動が遅れると、差されて右足の踵は下がる。

確かに、始動が遅れて差されたときに、踵体重にすれば、インコースにきたとき、上半身だけで見れば、右肘を窮屈にならずに通すことができるからね。

けど、そうはいかないのよ。

踵に負荷がかかるから振り始めが遅れる。

ポイントには、ステイバックしたときの手首の位置とミートしたときの手首の位置であるミートポイントがあって、ミートポイントが前にあれば、それだけ始動(トップを作る)が早いのであって、ミートポイントが後ろだと、始動が遅いとうこと。

それか、右の股関節や腸腰筋の内旋が早いということ。

それに対応して急ピッチで振り下ろし始めているということ。

後ろも小さくなるよね。

いずれにしても、振り下ろし、より具体的に言えば、右肘の出が左膝の割れよりも遅れているということ。

スイングの結果として、ボールが長く見れていないということ。

ロサリオとかカープのメヒアは、ミートポイントが後ろだから、逆方向に打球が飛ぶ。

差されてしまう。

逆に、ステイバックしたときの手首の位置が前のときは、頭が後ろの骨盤に乗らずに、前に出されているので、ステイバックできていないのであって、投手のリリースポイントとステイバックのときの手首の距離が短くなり、ミートポイントと投手のリリースポイントとの距離が短くなる。

こちらのケースもやはり、差されてしまう。

すぐ上の画も、右足を蹴り始めてから、再度、右足の拇指球で後ろに下がってしまっている。

ロサリオの場合には、右足は、拇指球で回っていることもあるので、両方のケースに該当する。

トップを作ったときにスパイクの内側の歯でエッジをかけたときに腱を負荷をかけずに伸ばしていないから、右踵に重心がかかって一歩下がったり、右足を蹴り始めるのが右肘の出よりも早くなる。

踵体重と三塁側に重心を残すのは別物なのよ。

韓国でプレーしていた頃にうねり上げ打法を取り入れて修正してきたが、元に戻ることがあるね。

フルシーズン出て規定に入ったとして、2015年の丸と昨年の丸の成績の中間ぐらいの成績じゃないかな。

.263 19本 75打点

助っ人だから育成云々ではないから、打てなきゃ、規定に到達する前に使われなくなるだろうしな。

阪神は、鳥谷を二塁にコンバートして大山を三塁に据えるようだ。

大山の方も上に上げたロサリオの動作を見せるよな。

オープン戦では、ショートの糸原をトップバッターで試しているようだ。

糸原は、ステイバックのときに、左足でエッジをかけ、振り下ろすときに、エッジをかけたまま左足を運ぶが、後ろの骨盤に頭が乗らずに、頭が前に出される。

インコースは、右肘で掃って上手く打つ。

しかし、昨シーズンは懐の広い打撃を見せることもあったが、緩急への対応した打撃が確立はされていないかな。

最後に2018年阪神の基本オーダーを挙げておくよ。

(遊)糸原

(二)鳥谷

(中)糸井

(一)ロサリオ

(右)福留

(左)中谷

(三)大山

(捕)梅野

(投)

控えも、髙山、原口、江越、北條、俊介、西岡と層が厚い。

まとめ

今シーズンも、先発も後ろ(救援)も揃うこのチームが、1、4番次第では、カープの最大の対抗馬になるだろうね。

二塁にコンバートされた鳥谷が、左打者が多く、幅広い守備範囲が要求される二塁守備を、フィジカル上、どこまでこなせるか。

2018年の開幕時に限らない先発ローテの基本線は、メッセンジャー、秋山、藤浪、能見、小野、岩田の6人。

先発勝利の見積もりは、下記のとおり。

秋山  12-7 防 2.76

メッセンジャー 11-9 防 3.12

藤浪 5-8  4.54

岩貞 6-6  4.22

能見  5-3  3.98

小野 6-7  3.67

岩田  4-3   4.00

青柳 1-2   5.72

福永 1-1

合計 51勝46敗

中継ぎ、抑え 27勝17敗

ロサリオは、ロジャースやキャンベルよりは打ち、先発にイニングを食わせるとしても、救援勝利は、27ぐらいはするだろう。

阪神は、先発、救援投手もセリーグの中では、相当揃っている。

只、先発控えが青柳、福永ぐらいで、先発候補の若手が育っていない。

現段階では、投手は若干、阪神がカープよりも上だが、打線は、カープの方が上だな。

総合的に見て、カープの方が若干、順位は上に行くかな。