Last Updated on 2022年5月9日 by wpmaster
今シーズン、阪神タイガースに入団したウィリンロサリオ、フルネームは、Wilin Arismendy Rosario Hernández.
1989年2月23日生まれのドミニカ出身の29歳
右投げ右打ちの捕手、一塁手
メジャー通算71本塁打、韓国ハンファイーグルスの2年間では、70本塁打を記録しています。
年俸は、3億4,000万円。
今季、セリーグの新外国人選手の中では、最も大物の選手です。
阪神は、昨年、藤浪が不振であったにもかかわらず、2位。
阪神に欠けているのは、ホームランを打てる打者。
先発、リリーフ共に揃っているだけに、このロサリオが日本の投手に対応し、相応の結果を残して4番に定着するようだと、カープは、阪神に差を縮められてしまうでしょう。
是が非でも攻略しなければならない選手の一人です。
それでは、ロサリオの打撃を解析して攻略法の糸口を探ってみましょう。
ロサリオのバッティング
①
ロサリオは、オープンスタンスで立ちます。
投手が足を上げ始めたときに、ロサリオは、左足を踏むシンクロ打法です。
②
投手が重心を落とし始めたときに、ロサリオは、左足を上げ始めます。
③
投手がボールをリリースしてから、左膝の高さをMaxにします。
ヒッチは殆どしません。
ヘッドが寝た結果として手首はコックし、グリップの位置も右足よりも本塁寄りにあってトップが浅いので、レフト方向の打球の比率が高くならない打ち方です。
ヒッチもコック小さいので、頭が前に出されます。
腰も右肘よりも早く出やすい。
④
ロサリオは、投手が腕を内旋したときに足を下し始めステイバックします。
トップの角度は、45°で、この画だけを見ればホームランバッターです。
⑤
ロサリオは、左足の着地の位置を探ります。
左くるぶしを投手の側に向けて、左足で弧を描かないので、この画だけ見れば、インハイも打てそうに見えます。
⑥
トップの角度をキープしたまま、左膝を投手の側にストレートに運んだときに、いわゆる割れができます。
⑦
メジャーにいたときのロサリオは、左足は、拇指球で着地します。
トップの角度もキープできています。
右足の踵は浮いています。
韓国のプロ野球に在籍していたときには、ロサリオは、左足は、スパイク外側で着地します。
右足は、スパイクの内側でエッジをかけたままです。
左足は、踵寄りを支点にして回します。
⑧
ロサリオは、グリップ先行のヘッドを残して打つインサイドアウトです。
アウトローの球ではあるものの、ロサリオは、振り下したときに右肩が下がります。
韓国プロ野球に在籍していたときのロサリオは、右足は、スパイクの内側でエッジをかけたまま、右足を前に運んでいきます。
いわゆる「うねり上げ打法」に変えています。
ロサリオは、ベルト寄り微妙に高い真ん中から内に入っていく球に、バットを振り下ろし始めたとき、右肩が下がります。
これではインコースのベルトより上の球をさばくのは難しいでしょう。
⑨
ロサリオは、ミートの瞬間、左足は、スパイクの外側の踵に重心を移して左膝を伸ばし壁を作ります。
➉
ロサリオのフォロースルーは、バットが頭に付くところまでで、特別大きくはありません。
⑪
ロサリオは、左足は、拇指球に重心を移して着地します。
ロサリオの年度別/通算成績
まとめ
うねり上げ打法に変えた現在、インコースのベルトより上のシュート系ツーシームすなわち失速系の球には、対応できるでしょう。
打撃解析の結果からは、センターから右にも打つ広角打法、ポイントが後ろで重心が後ろに残ることから、中距離のアベレージヒッターでしょう。
実際に、メジャーの頃から、逆方向に打たないメジャー選手が多い中、メジャーの選手の割には、広角に打っています。
しかし、左足のスパイクの外側~踵で回り、振り下ろし始めたときに右肩が下がるので、インコースベルトより上の失速の少ないフォーシーム、カット系をさばくのは難しいでしょう。
うねり上げ打法ですので、腸腰筋で主に回転するのであれば、瞬発力が最も伝わるインローの球については、スイングの結果として体感速度の速いフォーシーム、カット系についていけるか、落ち球にバットが届くでしょうか。
ヒッチ、コックが小さいので、右肘が腰よりも先行して出て行かず、腰やヘッドが前に出されて差されたり、スイングの結果としてボールの軌道が死角になったり、ボールの軌道の下に振り下ろしてボールの軌道の下に芯が入って手首の返しが早くなってトップスピンがかかり、三塁ゴロになったりすることがあるでしょう。
伝統的なアウトロー主体の攻め方では、数字を残されるでしょう。
手投げの、置きに行くコーナーピッチングでは、数字を残されるでしょう。
手投げでない下半身を使った投げ方でゾーンの内、高めにアバウトに入れていけば攻略できるでしょう。