Last Updated on 2023年3月13日 by wpmaster
高橋樹也は、今季一軍初昇格、敗戦処理からスタートし、筒香からプロ初奪三振。
プロ初先発となった8月4日のDeNA戦では、桑原に満塁本塁打を浴びるなど、4回7安打、8失点(自責3)と打ち込まれてしまいました。
その後、一軍に再昇格してシーズン終盤には、僅差の場面でも登板しました。
高橋樹也は、1997年6月21日生まれの20歳で、花巻東高から2015年ドラフト3位で入団した、今季が2年目の左投げ左打ちの投手。
公称サイズは、176cm 75kg
3年目となる来季は、一軍で、敗戦処理ではなく、重要なポジションで1試合でも多く投げられるようになることが望まれます。
高橋樹也のピッチング
右膝は、骨盤よりやや高く上げます。
右膝から下を内に入れます。
プレートは、一塁側寄りを踏んでいるので縦回転の球が投げられるのですが、左足の踵が浮いて拇指球に体重がかかっているので、左肘が上がらないことにもつながるかもしれません。
ヒップファーストの投げ方で、右足のくるぶしを本塁方向に向けています。
左足のエッジのかけ方が甘く、骨盤が一塁側に滑っています。
これだと、右膝にタメがなくなり、左肘が伸びてインハイに外れたり、ボールを引っ掛けてアウトローに外れたりします。
瞬発力も消耗します。
但し、右腕、左股関節を内旋し、後ろの骨盤は隠せていますので、左肩の開きを始め体全体はありません。
右股関節は伸びていないので、右足で弧は描きません。
左手を背中に付くぐらいのところまでは、内旋しないので、テイクバックは、大きくありません。
左肩がやや下がるので、縦回転の球が投げられます。
左肩の下がりは極端ではないので、左肩は、さほど損耗しません。
右のくるぶしを本塁の方に向けたまま、右膝を本塁方向に持っていきます。
右足は、スパイクの内側の踵から地面に向けていきます。
左足でエッジをかけて、ボールを持つ左手にかけてCアーチがかけられています。
瞬発力が伝わる投げ方です。
もう少し、右膝から下を内に(三塁側に)入れ、さっと右足を本塁方向に向けられると、瞬発力を消耗せず、打者がスイングした結果としての体感速度の速い球が投げられます。
右足のスパイクの外側に重心が移りますので、次の絵の着地するときに右足の位置がズレます。
瞬発力を少々消耗するので、勿体ない。
大腿骨を骨盤に差していきます。右腕は、内旋したままをキープできています。
左足を蹴り始め、トップを作っていきます。
左股関節、腸腰筋は、外旋を初めていませんので、縦回転の球が投げられます。
テイクバックの小さい投手は、頭が前に出されないのですが、やや頭が前に出されています。
左肩の内旋がタイトで、トップを作るのが遅れたのが原因でしょう。
グラブを肋骨に沿わせて引いていきます。
トップを作ります。左肘が後方に(三塁側に)倒れているので、左肩、左肘の内旋がタイトで左肩、左肘に負荷がかかっています。
右肩も開いていませんので、打者の正面に胸を向けていません。
胸の張りを作っていきます。
ボールの出所を頭の後ろに隠せています。
右膝が本塁方向に向き、右肘を並進運動をしていきます。
スパイクの踵から着地して外側に重心がかかります。その後、リリースのときに重心が拇指球に移ります。
左肘には、ある程度衝撃が加わります。
三角筋を使って、左腕上腕部を後方に引っ張ります。
両肩甲骨が剥がれます。
胸の張りが大きかったので、三塁側に回転軸が傾き縦回転の球が投げられますす。
ここまで、ボールを持つ手が頭の近くにありますので瞬発力が伝わる投げ方です。
回転軸が三塁側に傾き、回転軸と左腕が垂直に交わるので腕で大きく弧を描くことができ、回転数の多い球が投げられます。
ボールを持つ手が体の近くにあるのに、腕を大きく弧を描くことができるのは、
インサイドアウトで振り下ろすとバットの芯の可動域が広がるのと同じ仕組みです。
踵から着地していたので、左肘が上がり、0ポジションができます。
コッキング(左肘の曲がる角度)は、85°ぐらいです。
左腕を内旋します。
左肩、背中を捕手のミットに向けるぐらい、投げおろします。
上体は、三塁側に傾けられています。
左の股関節は、内側に絞れていますが、一塁側に着地するので、一塁側に重心が残ってしまいます。
三塁側に左足をターンさせないので、左腕だけ内旋することになります。
右膝が真上に伸びないので、フォロースルーの通路を妨げ、左腕を振り切れません。
右膝を真上に蹴り伸ばすことができれば、空振りの取れるチェンジアップが投げられるようになるでしょう。
今季の成績
主要成績
10試合 264球 打者 67人 14回 18安打 1被本塁打 6四球 奪三振 9 15失点(自責10) 防御率 6.43 0勝2敗
被打率 .310 被長打率 .448 whip 1.71
右打者被打率 32-8 .250 1本 10打点
左打者被打率 26-10 .385 5打点
コース別成績
右打者
左打者
球種別成績
球種配分
ストレート 62.88%
チェンジアップ 20.08%
カーブ 16.67%
スライダー 0.38%
①ストレート 39-13 .333 1本
空振り率 1.81% 見逃し率 21.08%
ストレートのMaxは、147km/hだが、ストレートの平均は、135~142km/h
②チェンジアップ 8-4 .500
空振り率 1.89% 見逃し率 26.42%
③カーブ 11-1 .091
空振り率 6.82% 見逃し率 18.18%
④スライダー 0-0 .000
空振り率 0.00% 見逃し率 0.00%
主な打者との対戦成績
中村悠平 1-1 .1000
坂口 1-1 .1000
雄平 1-1 .1000
武内 2-1 .500
桑原 4-2 .500 1本
梶谷 2-1 .500
倉本 2-1 .500 1振
宮﨑 3-1 .333
田中浩康 3-1 .333
筒香 6-0 .000 2振
ロペス 4-0 .000
柴田 1-0 .000
大島 1-1 .1000
京田 2-1 .500
藤井淳志 3-1 .333 1振
ビシエド 1-0 .000
糸井 1-1 .1000
鳥谷 2-1 .500
梅野 2-0 .000
糸原 2-0 .000 1振
髙山 1-0 .000
北條 1-0 .000
まとめ
胸の張りが大きく、背筋を消耗しない投げ方で、1試合当たりの球数を投げられる投げ方なので、先発の方が適しているでしょう。
左足をルーズに曲げ、プレートを強く踏み過ぎない、左肘が上がり、三塁側に回転軸が傾く縦回転で、瞬発力が伝わる投げ方をしている反面、重心移動前に左足の踵が浮く、骨盤が滑る、右膝を本塁方向に向けるのが遅い、踏み出した足がブレる、一塁側に重心が残るといった瞬発力を消耗させる動作により、瞬発力が相殺されてしまっているので、これらを修正すると、もっと、打者がスイングした結果としての体感速度の速い球が投げられるでしょう。
トップを作ったときの左肩、左肘の内旋をルーズにすると左肩、左肘の負荷がやわらげられ、右足は、踵から地面に入って足裏全体で着地すると左肘への衝撃を和らげるでしょう。