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02/04/2017 3回戦 広島 9-1 阪神 マツダスタジアム
今日の九里は、立ち上がりから、骨盤より足を高く上げ、ゆっくり真下に下し、弧を描かずに、ゆっくりと本塁方向にステップ。
投げ終わった後左足が伸びてインコースのツーシーム系のシュートがカットボールの軌道になって打者は手元で球が伸びていると感じられたのだろう。
加えて、真下に向かってねじっているので、肘も高く上がり、フォークもよく落ちた。
三振が8つあったので、球数を要したが、空振りが6つ。
コーナーを突きすぎて審判と勝負するということはそれほどしていなかった。
バッテリーは、打者に縦に目線を動かす手段をも併せて活用した。
要所でゴロを打たせてとった。
欲を言えば、味方の守りが”詰んでいるとき”だけ、空振りの三振でいい。
ランナー一、三塁、二、三塁でも、今日のような投球動作ができていれば、暴投や捕逸にならない。
とはいっても、横の変化ばかりでは、相手打線は、対応できてしまうから、打者の動きを見て相手打者の目線を縦に振らせることは必要。
それ以外は打たせてとればいい。
糸井のとき、三角筋の使い方が不十分で肘が上がらなかった以外は、
ほぼ、完璧に投げられている。
球速なんか出さなくても、きちんとした投げ方ができれば、瞬発力の乗った球が投げられて抑えられるのです。
正直なところ、九里については、”便利使いできて有難い”というファンのコメントがあまりに多くて、
ファンに対して、少しムカつくところがあったのだが、
今日の投球を続けられれば、便利屋を卒業して、シーズン通してローテーションに定着できる。
九里は、6回 115球 6安打 1被本塁打 8奪三振 3四球 1死球 1失点(自責同じ)
一方、先発の能見はステップのときに右足が弧を描いていて良くなかった。
子供のころから、口酸っぱく言われてきたことを能見のようなベテランでもやるんだな。
菊池が左手主導で、前でさばいた二塁打で、田中、菊池の2人だけで先制。
新井も左肘が少し空きながらもインローの球を二塁打。
能見は、3回1/3 78球 8安打 2奪三振 2四球 4失点(4自責)で降板。
阪神の中継ぎでは、桑原は、横振りで今一つだが(今日は投げていない)、
松田が、一旦、足首を二塁側に引っ張って静止し、戻して弧を描かずにステップし、肘が上がって角度があって、投げ終わった後にも膝が伸びる。
層の厚くない中継ぎに新しい戦力が誕生した。
松田は、2回2/3 40球 3安打 無失点
7回は、岩崎から、丸がこの打席でも、股関節を使って上手くバットが出て、角度よく当たっている。
この打席はバックスピンをかけて野手のいないところに落とした。
新井死球の後
鈴木さんが、岩崎のインハイ真っすぐ系を、股関節、後ろの中臀筋、肩甲骨周辺の筋肉、肩を水平にぐいっと回り、ヘッドを立てずに、左肘を全く開けずに肋骨に沿わせて、引っ張りました。
これで5-1。
エルドレッドは、昨日、ドリスの153キロのインハイを股関節を使って軸を回し、ややかかと体重ですが、
いままでは、100%空振りしていた球。
上から押しつぶすように叩くグランダーのヒット。
見た目はよくないが、今までできなかったことができています。
日本で何年もやるうちに進化しています。
だから、今日もボール球にバットが止まる。
會澤のライトフライを福留がエラーして7-1。
堂林もインコースベルトの高さの真っすぐ系を、左肘は少し空きましたが、肋骨に沿わせながら引っ張りました。
堂林は、股関節が使えているので、膝が伸びなくなり、この打席も左膝をパンパンとひっぱたくように三塁側に送っています。
レギュラーで出ていたころより良くなっています。
9-1。
岩崎は、2回 48球 4安打 1奪三振 2四球 2死球 5失点(自責2)
今村は、膝から下をテイクバックして、左足が弧を描くのを阻止してまっすぐ本塁方向に踏み出す。
フォークも落ちて0に抑える。
今村は、1回 14球 無安打 2奪三振 無失点
藪田は、左膝から下をテイクバックし、二塁方向に足首を引っ張って戻すことで、弧を描くことを阻止して、
真っすぐに本塁方向に静かに踏み出します。
膝がつま先より前に出ないので、カット、スライダー系もキレます。
投げた後も左膝がきちんと伸びています。
三者凡退。
明日試合がないとはいえ、回跨ぎ、ランナーいる場面と連投した上での三連投。
こんなことしたら、シーズン持つのかよとも思ったが、
中田、飯田、中村恭平を出したら、9-7ぐらいになって、
昨日、回跨ぎをした中﨑を出さざるをえなくなる。
ベンチも難しかったと思うよ。
藪田は、1回 14球 無安打 1奪三振 1四球 無失点
ブレイシアは、左膝から下をテイクバックして、ヒップファーストで投げ、弧を描くのを阻止できており、阪神打線も高めの球に膝が伸びて
刺されていた。
高い球は必ずしも悪ではない。
ブレイシアは、1回 22球 1安打 1四球 無失点
アウトハイなんかは、引っ張るのも逆方向に切れずに打つのも難しい。
但し、低めに投げるときだけでなく、高めの球、特にゾーンよりボール2個分高いところは、
インでも真ん中でもアウトコースでも、弧を描かずに、ステップを広くして、膝がつま先より前に出るのを抑止し、
三角筋を使って、肘を高く上げてねじり下ろし、手首を立てて、前でリリースして
投げ終わった後、膝を伸ばすという一連の動作をきちんとこなさなければならない。
後ろの手が主導の打者がヘッドの下がりを抑止したときに力が伝わるベルトの高さや、ゾーンよりボール一個高い又は低い体の中心線でミートしやすい”中途半端な高さ”が良くない。
投手は、長打を打たれにくいということで、アウトローいっぱいのところに投げる練習を未だにさせている。
アウトローは打者によって最も見やすく、始動が遅くても打てるところ。
中島のように粘着する打者が先頭打者のときは、初球からそれを投げてシングルヒットを打たれてしまえばいい。
しかし、今のプロ野球の打者は、アウトローを引っ張っても、逆方向に打っても大きいの打てるだろ。
それよりも、インからインのバックドアになるワンシーム、インからインのフロントドアになるカット系ツーシームの制球に
磨きをかけた方がいいと思う。
ブレイシアを二軍に落として野手のペーニャを一軍に上げろという声が多く聞かれるが、
監督も投手コーチも結果ではなく、投球内容を見て、使い物になるから、
ペーニャではなく、ブレイシアを選択し、
現在も二軍に落としていないのである。
試合は、9-1のままゲームセット。広島が大勝。
勝利投手は、九里 1勝0敗
敗戦投手は、能見 0勝1敗
対戦成績は、広島の2勝1敗
まとめ
3試合目で初めてプロ野球の試合を広島の選手たちがしてくれた。
次は、一日休みで、ナゴヤドーム中日三連戦。
三連戦のどこかで八木が登板してくるかもしれない。
八木対策については、少し前の記事で書いた。
広島打線が攻略するか八木が抑えるか、楽しみにしたい。
[追記]
ブレイシアの件の続きです。
カーブ以外の変化球は、まっすぐ(フォーシーム)と基本的に体の使い方が同じで、フォーシームにしろ、ツーシームにしろ、ワンシームにしろ、カットにしろ、スライダーにしろ、最後の最後で指で制球するので、バカ正直なフォーシーム以上に制球いやすいというのはあります。
[追記]
ブレイシアは、投球動作そのものは悪くないので、スライダーも手元で動かしたり、縦回転をつけたりできるようになってくると思います。カーブ以外の変化球は、真っすぐと体の使い方が基本的に同じなので、制球も上がってくると思います。
[追記]
ブレイシアも球がホップして詰まらせていますよ。
監督目線で見させて頂くと、既に今村、藪田を投げさせていたあの場面で、中﨑、Jacksonより落ちる日本の投手を投げさせずに済んだ。
中﨑、Jacksonの連投を避けることができた。
ヘーゲンズを休養、調整させることができている。
ブレイシアの加入でチームトータルの戦力は厚くなっていますよ。
Jacksonの抑えていますので、勝ちパターンに加えていないだけで、次のカードから別に勝ちパターンに入れて今村、薮田を登板過多を避けてもいいと思います。
加藤は、おっしゃられるように、球がホップして詰まらすことができますが、加えて、投球動作から、一試合当たり、相当数の球が投げられます。
加藤はプロの公式戦で1試合も投げておらず、未知数。
黒田(晩年は技巧派ですが)が抜けて、右の本格派の先発投手が欲しいところなので、先発として育成するチームの方針には賛成です。
[追記]
ブレイシアは、キレも伸び(実際には、どの投手も最後は失速)もあります。
ブレイシアは、特に、北條がライトフライを打った球などは、リリースのときカットボールのように切っていることもあって、手元で伸びていました(厳密に言うと初速と終速の差が少ない)。
北條は、インパクトのときに左膝も伸びて刺されています。
北條にあのコース、高さに投げてホームランにならないのは、広島ベンチに残っていた投手の中ではブレイシアだけだと思います。
新井良太のライトフライも、三角筋を使って、肘も高く上がり、しなりもできていて、前でリリースしているので、新井良太もインパクトの際に左膝が伸びて刺されています。
髙山も引っ張り切れていません。