[野球基本問題]バウアーがキレたプレーについて解説します

トレバーバウアーがバックで守る野手のプレイに対し、Fuck Uとシャウトしたプレーに関して解説します。

当事者だけでなく、プロアマ問わず他球団の選手にとっても、他山の石としなければならないプレーであるからです。

当該攻防に関し最もトンチンカンな守備をしたのは誰か。

また、当該攻防に関し、キレなくてはならない人はバウアーの他に生じないのか。

もし、バウアーの他にキレてしまうであろう人が生じたとすれば、誰に対してキレなくてはならないのか。

二死一塁における守備又は走塁

守備の基本

野手は、走者の走路の後ろに守る。

野手は、グラブを持つ手の小指基節骨→グラブを持つ手の親指基節骨の順で打球を叩く。

野手は、先頭の走者の進行方向の逆の塁に送球しない。

二死一二塁走塁の基本

二死を取られた後は、全ての走者は、打球を問わず、帰塁することなく本塁に走る。

先頭の走者は、野手が進行方向と逆の塁に投げても帰塁せずに進塁する。

後続の走者である一塁走者は、二塁ベースをオーバーランし、二三塁間に挟まれて二塁走者の本塁生還をアシストする。

中日vsDeNA10回戦(2023年7月1日横浜)

6回表二死一二塁、スコアは2-0と中日が2点リード

投手バウアー(右投手)、捕手伊藤光、打者岡林(右投げ左打ち)

一塁走者龍空、二塁走者石橋

一塁手ソト、二塁手牧、三塁手京田、遊撃手大和

二塁手牧、三塁手大和は、其々、一塁走者、二塁走者の走路の後ろに守る。
二遊間を詰めて守る。

三塁手の京田は、三塁ベースから離れ、遊撃寄り、二塁走者の走路の後ろに守る。
一塁手のソトは、一塁線を空け、アンツーカーと外野芝の境目に守る。

ポイントは、二死です。

岡林は、インロー(左打者のアウトロー)の投球に対し、右肩を残し、右腕前腕部を回内、回外して投球を掃う。

岡林は、二塁ベース寄りのゴロを産む。一塁走者の龍空は、左股関節を外旋、右股関節を内旋して二塁ベースを蹴って三塁に走る。
二塁走者の石橋は、左足拇指球で三塁ベースを蹴る。

牧は、ファアハンンドでグラブを入射し、右手をグラブに添える。
牧は、グラブを前方に引きずり打球を潰しにかかる。
牧は、左手親指の爪の裏と人差し指の爪の裏でボールをつまむ。

牧は、右手親指の爪の裏でボールを押してグラブからボールを抜き取る。

牧は、右肘を上げ、三塁に偽投する。

一塁走者の龍空は、右股関節を内旋した後、シャッフルしながら三塁方向に進む。

牧は、ボールを持ったまま一塁走者の龍空を三塁に追い詰める。
三塁手京田は、三塁ベースに貼りついている。

二塁走者の石橋が、龍空が二三塁間に挟まれている間、ずっと三塁ベースの本塁寄りのコーナーに左足の爪先を触れ停止しています。

一塁走者の龍空が三塁ベースアンツーカーに入ってきて左足の小指を三塁ベースのマウンド寄りのコーナーに入射する(この段階では、左足小指は三塁ベースに触れていない)。

二塁走者の石橋が左足小指球で地面を蹴ってスタートを切る。

一塁走者の龍空が三塁ベースの三塁線と接するライン上を左足拇指球で蹴って停止する。

牧がボールを持ったまま、二塁走者の石橋を本塁に追い詰める。牧はここまでの一連の行為は間違っていません。

しかし、牧は、自身がハーフウェイに達する前に本塁に送球する。

捕手伊藤光が二塁走者の石橋を三塁ベースに追い詰める。

伊藤は三塁に投げずに、二塁走者の石橋が三塁ベースを左足小指で蹴る。

伊藤と京田が接触する。

伊藤が先頭の走者である石橋とは逆の塁である二塁に送球する。

二塁には誰も入っていない。

中堅手が二塁のカヴァーに走る。

遊撃の大和が伊藤の二塁送球をカットする。

一塁走者の龍空が二塁に帰塁する。

一塁手のソトは、一塁ベースのアンツーカーから出ており、打者走者の岡林が一塁に帰塁し始める。

遊撃大和が一塁に偽投する。

しかし、二塁走者石橋は、左足のスパイクの外側を三塁ベースの本塁寄りのラインに沿わせ、左膝を屈曲し、左手を左膝に添えている。

石橋は、本塁に走らずに三塁ベース上で停止しています。

二死満塁となります。

中日は、このイニングス得点できず、試合は、延長12回2-2で引き分けとなりました。

最高のボーンヘッドは誰か

最高のボーンヘッドは、他を大きく引き離し仏恥義理で、二塁走者の石橋です。

韮澤古川裕大、石橋の三人で「わんぱくトリオ」の完成です。

いけね、小深田もいたんだ。

石橋の走塁を見て、中日が最下位に低迷している根拠が明確に理解できました。

バウアーの他にキレなければならないのは中日の監督である立浪です。キレる相手は石橋です。

2位が二塁に送球した伊藤、一塁に偽投した大和、二塁走者を追い詰めるのが甘かった牧の3人です。